みなさま、こんばんわ🌜
今日は出勤日だったのでスプリングコートでお出かけしました😄
1 | 失われた幻の論文を求めて |
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国会図書館関西館 |
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昨日は通信制大学の 「心理実習」 でした。
「心理実習」に参加するため、会社に有給をいただき、京都の通信制大学まで行ってきました。
その帰り道に、京都の大学と大阪の自宅のちょうど中間ぐらいにある、国会図書館関西館 に寄りました🙂
通信制大学からおよそ35km(片道約1時間30分)、自宅からおよそ50km(片道約2時間)の場所にあります。
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失われた幻の論文を求めて |
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国会図書館関西館にはずっと行きたいと思っていました。
目的は、卒業研究に必要な 論文 です。
統合失調症と誤診された自閉症患者 について書かれた論文で、発表は59年前の 1962年 です。
⭐ 1960年代の主な出来事
- 1961年:ベルリンの壁建築(至1989年)
- 1962年:キューバ危機(10月)
- 1962年:「1自閉症児の精神発達障害的考察」発表(12月)👈
- 1963年:ベトナム戦争勃発
- 1964年:東京オリンピック
1962年というと、なんかもう歴史の教科書の中の出来事のイメージがありますよね😅
論文を探しましたが、あまりにも昔すぎてどこにもなかったのです。
全ての出版物が保管されている国会図書館以外は・・・。
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「1自閉症児の精神発達障害的考察」 |
◾ | 論文の著者 | : | 石井 高明 先生 |
◾ | 研究方法 | : | ??? |
◾ | 発行年 | : | 1962年12月 |
◾ | 掲載雑誌 | : | 児童青年精神医学とその近接領域 第3巻 第4号 P253 |
◾ | 著者の所属 | : | 石井クリニック(精神科・児童精神科) 1984年~ |
◾ | 著者の職業 | : | 先代院長(2010年ご逝去) |
◾ | 論文情報のURL | : | https://child-adolesc.jp/kikansi/kikansi_12/ |
2 | “近未来”な国会図書館関西館 |
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広大な敷地 |
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門から遠い❗❗
敷地がめっちゃ広い❗❗
見た目はこんな感じでした。
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近未来を舞台にしたハリウッド映画に出てきそうな内装 |
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国会図書館関西館の内部は、近未来を舞台にしたハリウッド映画に出てきそうな非現実的な内装でした。
例えば、「メン・イン・ブラック(Men in Black)」 のような。
平日で人がほとんどいませんでした。
厳重な警備体制が敷かれていたので、内部では写真を撮影することを断念しました。
論文を手に入れる前に追い出されそうだったので・・・😅
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国会図書館関西館の設計コンセプトのナゾ |
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エレベーターの中は、シルバーで統一されたメタリックな内装になっていました。
ボタンには数字や文字が書かれていなくて、ただツルンとした丸いシルバーのボタンが並んでいるだけでした。
どのボタンも全部同じ形、同じ大きさです。
設計段階で、エレベーターのボタンに数字や文字を入れないことに、どうして誰も疑問を持たなかったのかがナゾでした。
それとも完成してから「工工エエェェェェェェェΣ(゚д゚|||)ェェェェェエエエ工工」となったのか・・・。
国会図書館関西館は、一体何を目指しているんでしょう❓
3 | 国会図書館利用手続き |
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持ち込み制限 |
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館内に持ち込める手荷物には制限があります。
国会図書館で資料を見せてもらうには、まず荷物をロッカーに預けなければいけません。
地下1階の受付で、中身が透けて見える透明なビニールの手提げかばんを貸してもらえるので、貴重品はその透明なビニールの手提げかばんに入れて持ち運びます。
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登録利用者カードを作成 |
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地下1階の受付で登録利用者カードを作成してもらいました。
受付には高価そうな服を着た女性が2人座っていました。
事務的な手続きのために一言二言しゃべっただけで、受付の女性がすごく頭がいいことがわかりました。
こういう賢い女性は何一つ見逃しません。
私は既に受付で、国会図書館内では勝手なことが何一つできないことを悟りました・・・😑
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ゲートをくぐって、いよいよ国会図書館初利用 |
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作ってもらったばかりの登録利用者カードを入館ゲートのカードリーダーに通すと、いよいよ国会図書館の利用開始となります。
4 | 国会図書館初利用 |
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お目当ての論文を発見 |
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国会図書館内部の近未来的な受付で、お目当ての論文を探していただきました。
論文はすぐに見つかり、デジタル化されてデーターベースに保存されていることがわかりました。
3月に遠隔複写申し込みをしたとき、申し込めなかったのは私の操作が間違っていたこともわかりました😅
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複写申し込みをしてみたものの・・・ |
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複写申し込み(コピー)をしてみたものの、複写申し込みの時間内(17時まで)に間に合いませんでした。
国会図書館関西館到着時刻が17時5分だったので、既に申し込みが終わっていました・・・💧
せっかく遠路はるばる国会図書館までやって来たというのに、時間切れでお目当ての論文を手に入れることはできませんでした。
初めての利用なので全然知りませんでした😅
利用して初めてわかることっていっぱいありますよね😅
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最も簡単でお安い資料の閲覧・複写方法 |
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しかしその代わりに、資料を簡単に閲覧・複写する方法を教えていただきました。
国会図書館と提携している市町村や大学の図書館であれば、国会図書館のデジタル資料の閲覧・複写が自由にできる ことがわかりました😲❗❗
国会図書館と提携している図書館のリストを見せていただいたとき、私が頻繁に利用している 堺市立図書館 や、大阪市立図書館、大阪市立大学図書館 が国会図書館と提携していることがわかりました。
つまり、国会図書館の資料を利用したかったら、自宅から5km以内にある市立図書館に行くのが最も安くて最も近くて最も簡単ということです😲
どうりで国会図書館内に人がいなかったわけだ・・・😅
だって、わざわざ国会図書館に行く必要ないもの・・・😅
国会図書館の資料を閲覧・複写できる身近な図書館のリスト👇👇👇
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デジタル化された資料を閲覧 |
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複写は後日改めて市立図書館でお願いするとして、せっかく国会図書館関西館まで来たのだから、幻の論文 「1自閉症児の精神発達障害的考察」 を実際に閲覧して帰ることにしました。
論文はデジタル化されているので、閲覧は国会図書館内のパソコン💻で・・・😐
デジタル技術って本当に素晴らしいですよね。
5 | 我が国最古の「統合失調症の誤診」について書かれた論文 |
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幻の論文を読む❗❗ |
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私はやっと、探し求めていた論文の本文に目を走らせることができました✨
パソコン💻のモニター越しに😑
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論文の内容 |
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探し求めていた論文 「1自閉症児の精神発達障害的考察」 に書かれていた内容とは・・・。
自閉症児に関する丹念な記録でした。
論文を読む限りでは、軽度知的障害を伴う自閉症の女児としか考えられない12歳の患児について、その0歳から12歳までの経過が詳しく書かれていました。
その女児が描いたイラスト付で。
そして論文の考察では、どう考えても自閉症としか思えない患児が、1962年以前の診断基準では 「小児分裂病」 と診断されることもあった、と書かれていました。
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ナゾの精神疾患「小児分裂病❓」 |
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小児分裂病❓ 聞いたことあります❓ 私はないです。
21世紀に生きる私には何のことかわからなくて、一瞬「レット症候群かなぁ❓」と思ったぐらいでした。
帰宅中に電車やバスの中でスマホを使って調べてみると、1962年当時の診断基準では、「思春期以前に発症する統合失調症」のことだとわかりました。
IT技術って本当に便利ですよね。
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思春期以前に発症する統合失調症❓ |
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私が知る限りでは、統合失調症は思春期以降に発症する精神疾患とされています。
発症が早い人では、小学校高学年ぐらいから調子を崩された方もおられることでしょう。
12歳とすると、統合失調症を発症していたとしても、年齢的には辻褄が合います。
しかし、論文を読む限りでは、統合失調症とは全然思えないんです。
限局した興味 とか、特定の物事へのこだわり とか、反復的な言動 などの自閉症特有の症状でしかなく、幻覚・妄想とは全然思えません。
しかし、2021年では典型的な自閉症とされる数々の症状が、1962年時点では「小児分裂病(統合失調症)」と誤診されていた、ということでした。
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発達障害が統合失調症と誤診される理由 |
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そもそも、なぜ発達障害が統合失調症として誤診されていたのかというと、典型的な自閉症の症状が、わけのわからない言動として精神疾患扱いされていた から、とのことでした。
たぶんね、1960年代では「発達障害=統合失調症」だったんだと思います。
もし1962年に生きていたら、発達障害の私もきっと 「統合失調症」 ということになり、コントミン(1950年代発売の抗精神病薬)とかベゲタミン(抗精神病薬/2016年販売終了)とか飲んでたんだろうなぁと思います。
そう考えたら、精神医学もだいぶ変わりましたよね😉
発達障害が統合失調症と誤診されるナゾに、少しだけ近づけた1日でした⭐
論文は18歳以上なら誰でも無料で読めるので、興味がある人は読んでみてネ😉
最後までお読みいただき、ありがとうございました😄
また来てね~😄👋