即かず離れず | 御木白日のブログ

御木白日のブログ

学習院大学 仏文科卒業。大正大学大学院文学博士課程修了。
詩人活動をとおして世界の平和に貢献。

人の不足、金銭等の不足、自分の思う通りにならないという「もの、こと」の不足など、不足心は度をすごしますと、みしらせの原因となります。

不足心がさまざまなプロセスを経て、大きなみしらせにつながるのです。

 

なぜ人は「人の不足」や「もの、ことの不足」を思ったり言ったりするのかを考えてみます。

人や、もの、ことが自分の思う通りにならないとか、自分とは違うとんでもない考えをしたり行為をする人、それが自分の身近な人であればあるほど、不足心が波立つのです。

 

人が自分の思う通りに動いてくれないと不足に思う。それはその人を頼っている、その人を頼りにしているからです。自分の思う通りの人であってほしいと願うからです。

 

自分の思う通りに動く人などいないものです。表面では従ったように見えても、心はどうか分かりません。もしいたとしても、何か思惑があっての行為であったり、思う通りに動いていると錯覚しているのかも分かりません。

 

人やもの、ことを頼りにし不足を思っている間は、自由な生き方はできないでしょう。人やもの、こと、にとらわれて不自由になっているのです。

あてにしてあてにしない、頼って頼らない。何ごとにも即かず離れずのさながらな心境が大切です。

 

処世訓第21条「真の自由に生きよ」とあります。

 

人にも物にも依らず 天地に生くらくは 吾さながらに在らん ーー 二代さま作