番組内での楽曲解説 | 酒井ミキオオフィシャルブログ「raintree」Powered by Ameba

番組内での楽曲解説

 番組内でミッキーボード(ミニキーボード)を使っての楽曲解説シーンがあります。こちら、一応好評を得ていると聞いていますので今後も色々話していきたいと思っている次第です。

 

 で、やはり懸念しているのは果たして伝わっているのか?ということ。専門的になりすぎてはいけないけど、少しだけ専門性を入れなければ説明がしにくい状況もあるのです。

 

 「図解説明が出来ない」「コンパクトに話さなければならない」ということがありますので、なんとか頑張ってはいるのですが、みなさんに届いていますでしょうか?

 

 今までも散々解説してきた「カノン進行」やら「小室進行」はある程度認知されたかな?と思っていますが、「クリシェ」やら「ペンタトニック」はお判りいただけていますか?

 

 まして「7度の導音からトニックへ戻る」や「4度から3度へ戻る賛美歌のアーメン進行」、「9th(ナインス)」など、少し突っ込んだ話しはチンプンカンプンになっていませんか?

 

 以前話した内容でも、その日初めて番組を観る方もいるので繰り返し説明をしていきますが、自分の中では「これ、もう何度も説明しているので要らないんじゃないか?」と思ったりもするのです。

 

 また、日本人が大好きな4-5-3-6進行(キーがCで言う所のF-G-Em-Am)は本当に多いです。もう世界一使っています、日本は。そろそろ禁止令を出しても良いんじゃないか?と思えるくらい(笑)。

 

 でもメジャー感とマイナー感の間の「切な明るさ」、つまり日本人の琴線に触れる進行は止まることを知りません。今後もこれで名曲が生まれていくことでしょう。

 

 伝わるのだろうか?と不安になっている時、さらっと一般感覚で博子さんが上手くわかりやすいことを言ってくれます。先日も「遠距離恋愛の男女みたいな」というコメントが出ました。

 

 いや〜流石です。なまじ音楽理論を知ってしまった僕には出てこない言葉です。瞬時に素人の方にもわかりやすい噛み砕いた表現をしてくれます。あれぞ経験値と言うのでしょう。

 

 どの業界もそうだと思いますが、理論と感覚のバランスは大事です。双方を補う関係性にあると思います。理詰めのものはつまらない。かといって感覚だけに頼りすぎると先細る。この微妙なバランスの中で成り立っている表現が一番説得力があるのでしょう。

 

 いつぞやのインタビューで山下達郎さんが「作り手は学習を続けよ。魂の叫びだけでは100曲は作れない」みたいなことを言ったそうです。本質を突いていますよね。

 

 魂の叫びを込めた1stアルバムがめちゃくちゃ良くて、次からネタが尽きてしまったアーティストもわんさかいると思います。初期衝動は大事ですが、それのみだと長距離は走れない・・・。

 

 話が逸れましたが解説シーンは力みすぎずに誠実にやっていきます! 本音を言えば苦慮することもありますが、それを楽しみにしている視聴者の方々へ向けて頑張ります。

 

 今後ともよろしくお願いしまっす!!