国際色 | 酒井ミキオオフィシャルブログ「raintree」Powered by Ameba

国際色

 秋深くなりにけり。いかがお過ごしでしょうか? こちらはライブから一週間が過ぎ、いつものリズムで日常が動いています。

 先日、宮崎歩君に誘われてとある会合へ出席しました。その会合、なかなか国際色豊かでブラジル、コロンピア、ドイツ、日本数名、日本とブラジルのハーフという面々。スペイン語、ポルトガル語、英語等々が飛び交っていました。

 とはいえやはり共通語は英語になります。やはりこれは必然。宮崎君始め皆さんガンガンと英語で話をしていました。僕はドメスティックな環境で生きて来たのでなかなか思うようにはいきません。それでも何とか食いついて話の内容は理解・・・したと思っています。

 まあ始めは国際的に共通なテーマである下ネタ(笑)が飛び交っていましたが、徐々に政治的な内容に変わりなかなか熱いトーク。酒も入ってるもんだからそれぞれの考えを言いあっていました。

 それぞれの背景からくる発言は興味深かった。特にコロンビアの方は国の情勢が我々より厳しいということもあり、政治に関しては熱い論を持っていました。まあ多分に偏りはありましたけど。

 我々が住む日本は島国という特異な環境です。国境が陸続きではないので侵略、不法入国等も他の国より全然少ないでしょう。しかも高度経済成長の元、経済大国として数十年やってきました(近年は衰えてきましたが)。はっきり言ってその上に胡坐をかいている我々世代です。戦争紛争、虐殺、差別、宗教・・・ニュースでは見知っていてもリアリティーに欠ける僕らなのです。

 中国に関して、アメリカに関して、そして日本に関してと彼らは彼らなりの持論があります。もちろん僕もあるし皆さんもあるでしょう。ただ見る立ち位置が違うと別な見え方があるものです。自分だけが正しいわけでも、彼らだけが正しいわけでもありません。全てを知りうるのは無理なのですから。

 ただこういうひょんな出会いのおかげで多少なりとも別の風景が見えた気がします。別にグローバルに生きるつもりはありませんが、このまま過去の遺産の上に胡坐をかいているだけじゃ危ないということは再認識出来た気がします。有意義な会合でした。

 そして次の日、今度は何故かイギリスの方(日本語話せない)と飲みました。こちらは僕に合わせてホント丁寧に英語を話すので理解度が全然違いました。イギリスには仕事で二度行ったことがあり、もちろん思春期に好きだったアーティストはイギリスものが多かったので会話には困らなかったな。

 そうそう、アプリの力は凄いよ。言葉が出てこなかったら速攻iPhoneの翻訳アプリで英語に転換して会話したからね。要は単語なんです。これさえ伝われば、あとは何とか通じるもんです。ますますiPhoneが離せない(笑)。

 何事も経験ですね。怖いのはネットでガンガン入ってくる情報に頭を奪われて、知ったかぶり度合いが上がることです。経験の伴わない知識はなかなか知恵に向かわない。つまり人間力の向上にあまり繋がらないのです。ここを勘違いしないようにしなければね!

 部屋にこもって情報に触れていると世界が広がっているような気になっているけど、自己満足という箱を満たしているようなものかもしれませんね。

 「この街で」の歌詞にこうあります。
 ♪~何度でも何度でも試行錯誤を繰り返し 血となり肉となる それが君の宝~♪

 「この街で~第二章~」にも
 ♪~積もりゆく経験がその心に水を撒いて ゆっくり確実に君の個性を磨く~♪

 僕はこの年になってもまだまだ経験が足りません。なのに経験に胡坐をかいている自分もいます。自分で作った曲に励まされ叱咤激励されるというこの二十年です。どうやらまだまだ蒙古半が取れないようです(笑)。

 ということで、秋の夜長に国際政治(?)を想うの巻でした。ではまた・・・。