Gretsch 7670 '79 について | mickey-oのギターブログ

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今日は、Gretsch country gentleman '79
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19歳の頃 OSAKAのアメ村にいた。
楽天食堂の向かいのビルの前の手描きのステキな看板に惹かれ、狭い階段を上がると
カントリードーナツ というカントリー色の強い楽器店があった

壁には country gentlemanが3つかけてあったと思います
今思うと他の2台は6122、すでにバインディングがボロって汚く見えました
3週間ほど悩み、その中で一番かっこいいと思えるのを選んで購入
300k¥ローン
その日からお昼はチョコレートになりました

country gentlemanだ と言うだけで、スペックの違いなど解らず、ただただ大きいかっこいいギターでした

★今わかる事
1.品番7670は6122とは違いボールドウィン社の製品である
2.70年代の違いは、
a.ピックガードが角張っている
b.ヘッド形状
c.裏ふた無し
d.ピックアップが高さ調整可
e. f ホールあき
g.ネックジョイントが浅い
h.ミュート無し
と ビートルズとはかなり違う仕様でしたが アメリカのカントリーミュージシャン気分を満喫で満足(ハードケースを開けたときの匂いとか)

改造した箇所は
1.配線をbelden8412に総入れ替え
2.フィルタートロンをタップ
3.それぞれのボリュームポットで各ピックアップをハムからシングルに切り替えできるように
(これは想像難しいかも)
4.購入時から位相間違いでセンターがフェイズ音→改善
5.ピックアップのパワー不足を補うため、ポールピースの裏に磁石補強

と、いろいろやりましたが、4.以外は元に戻しました
なんか、製造から33年の味があるんでそのままにしたくなりました

では、70年代フィルタートロンの裏
工夫とクラフト感満載(笑)
photo:02
スチールバーはエベレーション
表は、ハイロートロンのカバーです

最近、ごく最近ではブラックトップと呼ばれ現行グレッチに採用されてます
だから見慣れてきましたが、70年代のグレッチ迷走期の産物です。たぶんハイ・ロートロンのカバーが余ってたから採用じゃないかと
ボールドウィンがグレッチを買収し(1967~1985)1973年の2回の火事で
デザインも変わってしまいました
ホントに残念
このストーリーを知ってるとネットに出てくるグレッチのちょっと変わったピックガードやらの個体の素性がわかります
私もジョージ・ハリスンのグレッチに憧れたのに買ったのはこのボールドウィン期の'79でしたから買ってから不思議に思う箇所がたくさんありました
今はネットで情報取れるけど1985年のOSAKAでは皆無
ホントのグレッチを弾きたかったら1952-1959年の製品だと思います
そのあたりが最高の年だと言えます
何故かというと
1964年ビートルズがアメリカに行ったから
そこから注文殺到、手が足りない、職人増やす、機械化、すぐ乾く接着剤、など普通に考えたら誰もが辿る道を歩いた産物がそれ以降の製品でしょう
古いグレッチは職人技がある、Gibsonオールドなんかと一緒で古いからといってボロではない
50年代のグレッチは丁寧な造りを感じます

ボールドウィンはピアノの会社で、個性的なソリッドギターもあります。ぺたんこなモズライト風。ちなみにNYにいた頃に弾いたことあります。面白いギターでした

ピックアップ詳細



このゴム部分を金属ナットに換えて音の締りをよくしました
マグネットはフロントもリアも同サイズ
このコイル同士の隙間がグレッチの音
レスポールのハムとの大きな違い
マグネットはなんだろう?アルニコ?
わかりませんが磁力はとても弱い(^^)

とてもエレクトリックな音です、好きです

こうやって分解してみると、
よく見慣れたハムバッカーとはかなり違って
部品が少なくシンプル

コイルもトップのプラスチック板にネジで止まってる状態
現行品やTVは金属底板にネジッてる感じですが
これはブラブラ浮いてる感じ

それをカバーごとネジで抑えている

金属底板もオールドは側面が立ち上がってるし
穴も金属がめくれ上がった様になっている
これは穴が開いただけの平板

工場焼失後だから、データや職人さんも消えたかも、想像ですが

次、ネック側の中
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リア側の中
ブリッジはオリジナル
駒はアルミ?
BigsbyはB12ワイヤーアーム
ポットはナイロンシャフト
ボリュームノブはアルミ
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スノコのような補強が天板、裏板に中央のみ付いていてブリッジ下にブロックがかませてあります(ハウリング対策か)

内部配線 ー 1芯シールドワイヤで現行グレッチのワイヤリングと違います
プリセットトーンはふたつ
黒いのがITW(ILLINOIS TOOL WORKS)
0.047μF/100VDCフィルムと思います
緑のがTRACON フィルムコンデンサの0.1μF
オールドグレッチは0.05と0.1の組み合わせです
効き過ぎで使わないですが、歪系のエフェクト時にはいけると思います
1377833と刻印ありますから、CTSの78年の33週目製造とわかります
年代的には整合します
ナイロン芯でノブもゴールドなんで金属に見えますがプラスチック製でゴールドアルミカバード(昔のステレオのノブみたいなの)
理由は知りません
そしてこの三角カバーの下にトラスロッド穴があります、この器具で回して調整です
ネットでよくトラスロッドが見当たらないと言われますが、ここです

ヘッド ペグはグローバーそら豆 でかい
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全体 やたらでかい(笑)
ホワイトファルコンと同じロングスケールです
バインディングは購入時よりさらに黄ばみオールド感充分

その後、内部配線を一芯網線に変え、現行のトーンスイッチワイヤリングに変え、マグネットの向きを揃え、位相を揃えたら、たら、たら
これがまたむちゃくちゃいい音に(^^)なりまして
やはりオールドは持ってみるべきだと思います
板の鳴りみたいなのがあります

ピックアップが非力だと思い込んでいましたが、調整不足だったことがわかり、今はとても気に入っています
買ったのが中古だったので改造されてたのでしょう

70年代Country Gentleman はこの`79年が一番綺麗じゃないかと思います

70年代Gretschはとやかく言われますが、買って弾いてみろ と言いたくなります
いいギターです
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