新しいわたしの生活は
まず朝きちんと起きることからはじまった。
なぜかはいまだにわからないが
規則正しい生活、がとにかく治療には大切らしかった。
朝、決められた時間にリワークまで行き
ひとり病気についての本を読む。
施設にはいくつかの図書が並べられていて、
その中から自分に関連のありそうなものを選ぶ。
うつ病とか適応障害とか、
心療内科で聞いたような病名についてのものを
いくつか読んだ後、
『対人関係療法でなおす 気分変調性障害』(水島広子著)
という本を手にした。
はじめて目にする病名だった。
本の内容はもうすっかり忘れてしまったけど、
(この機会にまた借りてこようかな)
この本を読んだら涙が止まらなく過呼吸になったのは記憶している。
この頃には、もう以前のように日常生活で涙を流すようなことはなくなっていたのでわたし自身もびっくりした。
太宰治のファンみたいなことを言うけれど、
まるで「自分のことがそのまま書いてある」みたいだと思った。
その本によると、わたしが病気になるそのずっと前から
付き合ってきた「自分の性格」だと思っていた悩みが
すべて病気の症状だ、というようなことが書いてあった、
と思う、たぶん。
その日は職員さんが来て中断、
早々に帰った。
(続きます)