目次
1. 治療が終わった今日
2. 体は軽くならなかった
3. 正解だったのか、まだわからない
4. 見えないと言われたその先
5. 夜のシャーマンから届いた言葉
6. 涙が止まらなかった理由
7. それでも呼吸は続いている
五日間のグロブリン免疫点滴治療が、今日で終わった。
カレンダーの上では一区切りなのに、心と体は「終わった」とはとても言えない場所にいる。
入院したときよりも、今のほうが動けない。
良くなるために選んだ治療のはずなのに、体力は確実に奪われ、気力も一緒に削り取られたように感じる。
ベッドの上で、ただ横になっている時間が長くなった。
この治療を選んだ判断が正しかったのか。
それはまだ、誰にもわからない。
医師にも、数字にも、そして自分自身にも。
目に見えて変わったことがあるとすれば、
「できなくなったこと」が増えたことだけかもしれない。
立つこと、歩くこと、考えること。
当たり前だった動作が、遠い記憶のようになっていく。
⸻
昨日、いつも世話になっている霊能者のところに行った。
そこで言われた言葉は、短くて、重かった。
「3月以降が見えない」
その一言で、頭の中が一気に騒がしくなった。
慌てて、タイのサラ寺院のタビーに連絡をした。
今の状態を伝え、助けを求めるような気持ちで。
夜になって、シャーマンからの言葉が送られてきた。
長くはなかった。だからこそ、胸にそのまま落ちてきた。
延命治療はせず、自然にすること。
そして、何よりも大切なのは、
「大丈夫だ」と安心してもらうことだと。
その言葉を読んだ瞬間、涙が止まらなくなった。
理由は一つじゃない。
怖さも、悲しさも、諦めも、全部が一緒に溢れた。
正直に言えば、
外れてしまえ、と思った。
どうかこれは違っていてほしいと、心の奥で叫んでいた。
⸻
今できていることは、ただ呼吸をしていること。
胸が上下して、空気が出入りしている。
それだけが、確かにここにある現実だ。
未来のことは、まだ考えられない。
正解も、不正解も、今は判断できない。
ただ今日という一日を、呼吸とともに終えた。
それだけを書き残しておこうと思う。
