浦井健治×鈴木杏のストプレ。
作・・・ニック・ペイン
翻訳・・・浦辺千鶴
演出・・・小川絵梨子
あの日、違う道を選んでいたら・・・・・。
この世界は、実は無数の可能性にあふれている。
この作品では無数の可能性を、同じようでいながら少しずつ変化している場面を連続して演じる、という一風変わった手法によって描いている。(フライヤーより)
新国立劇場小劇場~バルコニーからの観劇でしたが、とても観やすく良かった。
さぁ、養蜂家ローランド演じる浦井くんと物理学史マリアン演じる杏ちゃん。杏ちゃんは子役からデビューしているので「青い鳥」の時に初めて観た衝撃は未だ忘れられない。なんて可愛らしい美少女が出てきたんだと・・・
また演技も定評がある女優さんで好きな女性。
浦井くんは今年「アルジャーノン」で初めて出会ってから気になる存在。
二人の手話のシーン・・・浦井くんの綺麗な涙にぐっときた。役者だわ~。
日常の男女の何気ない会話や、出会い、別れ・・・あの日、違う受け答えをしていたら?あの日二人の状況がまったく逆だったら?というシーンを同じ会話、また似た様なフレーズでリフレインしていくことでストーリーは展開していく。
今までの常識を覆すようなそんな演出だったが、言葉の重みリアリティを感じずにはいられなかった。
また浦井くんと杏ちゃんの掛け合いが実に匠でリアルで世界観にすぐ引きずり込まれた。
観る方も集中力を使うストプレだが、これは演じる二人も相当なパワーを使うに違いない。
「if~もし・・・あの時こうだったら、こうしていたら・・・」とは今まできっと誰もが自問自答してきたことがあることだと思う。それは後悔には終わりたくないけど、後に、あの時こうしたから今がある。ってちょっとは自信を持って、またハッピーエンドでありたいなと思った。
とても考えさせられるストプレ~素敵な物語だった。