エアポートレイルリンクのパヤー・タイ駅のホームに降り立った私は、乗客たちの人波の後をついて改札口へと移動した。
*前回のバンコク滞在記はこちらからどうぞ!
今の時点で最大の懸念事項である「トークンがないのに改札を出られるのか?」という問題は、改札の近くにいらっしゃった駅員さんに先ほど入力しておいた「この事態を説明した文をタイ語に翻訳したもの」の画面を見てもらう事であっさり解決した。
改札の端っこにある入り口を開けてくれ、出してくれたのである。
またまた感謝の気持ちを込めて「コップンカー!」と言いまくり、そそくさと改札から出たのだった。
それにしても、まだ着いたばかりなのに何をやってるんだろう?私というおばさんは…。
さて、先へと進もう。
このパヤー・タイ駅からはBTS(高架鉄道)に乗り換え、スクムヴィット線・アーリー駅へと向かわねばならない。
パヤー・タイ駅構内にある表示板に従って1階へと降りたものの、どうやらBTSはBTSでまた別の場所に駅があるようだった。
一瞬「どこにあるん?わからへん!」とパニックになりそうだったが、落ち着いて周りを見回すと少し先にまた別の高架が見えた。
そちらに向かってスーツケースをがらがらと引きながら歩いたが、何とBTSの駅がある高架に上るためには階段を上がらねばならなかった…。
たぶん探せばエレベーターなりエスカレーターなりがあるのかも知れないが、目の前の道路は交通量も多いし、何よりもめんどくさかったので気合いを入れてスーツケースを持って階段を上った。
そうして何とかBTSスクムヴィット線のパヤー・タイ駅に到着。
ここではまた新たなアイテムをゲットせねばならない。
窓口で「Can I have a “Rabbit Card?”」と告げ、プリペイド式の交通カードをゲットした。
このカードの初回料金は200バーツ。
100バーツが手数料、100バーツが運賃という内訳らしい。
おそらく100バーツ分の運賃はすぐになくなってしまうに違いないと思い、もう100バーツ分さらにチャージしてもらった。
初めて来たバンコクで、おまけに次いつ来られるかわからないのにこのカードを手に入れる必要があるか?と思う方もいらっしゃるかも知れないが、今やいちいち切符を買って乗るという手間の方がありえない。
という事で、私としてはこのカードを手に入れる事を強くおすすめしたいと思う。
*ラビットカードはBTSとBRT(高速バス)の他はMBKやサイアムパラゴン、エンポリアムのフードコート、マクドナルドなどの提携店で利用出来るが、MRT(地下鉄)で使う事は出来ないのが少し不便に感じる。
手に入れたラビットカードを早速改札でタッチさせ、さらに階段を上ってホームへと向かった。
それぞれ行き先別にホームが分かれていたので「どっちへ行けば良いのだろう?」と思ったら、ちゃんとこのような表示板があったので滞在中大変助けられた。
↑外国人(私)にもわかりやすい親切仕様!
写真はアソーク駅のものです。
待つ事しばしでやって来たBTSに乗り込み、ほっと一息。
改めて周りを見回してビクッとしてしまう。
目の前にはタイBLドラマによく登場する、工学部の学生が着用する例の作業用シャツを着たイケメン大学生が立っているのである!
↑左の赤いシャツがそれ。
電車に乗っていた彼は紺色のシャツを着ていた(学校や学部によって色が違うようである)。
ちなみに普通の制服(タイの大学は制服着用)は右のような白いシャツに黒いズボンであるらしい。
ジーンズ+Tシャツの上から例のシャツを羽織っているイケメンくんは、まさにドラマから飛び出て来たかのようである。
本当に申し訳ないと思いつつも時々盗み見てニヤついてしまうのであった…(あの時の彼、本当にごめんね)。
興奮収まらぬBTS車内であったが、3駅目のアーリー駅にて下車した。
またもや階段をえっちらおっちらと現在重量12kgのスーツケースを持ち上げながら降りる。
改札を通った後、滞在ホテルに最も近いと思われる3番出口を探す。
その場にいた駅員さんに「Where is EXIT3?」と訊くと「こっちよ!」と教えてくれたのでそちらに向かおうとすると、「マダム!」と声をかけられた。
おぉ、タイでは「マダム」と呼ぶのか。
日本でも「奥さん!」じゃなくてそう呼んでくれれば良いのに。
駅員さんは私が向かった方向と別の方を指差して「Lift!」と教えてくれたのだった。
「りふと〜???」と思いながらそちらへ行くと、エレベーターがあった。
おぉ、タイではエレベーターはリフトと言うのか。
ありがたくボタンを押してエレベーターを使わせて頂いた。
さて、ここから向かうのは今回の滞在ホテルである。
もう何度も触れているが、私は超絶方向音痴なのだ。
Googleマップを見っぱなしで歩いても(危ないわ!)、気付けば常に反対方向に進んでいる。
滞在ホテルまでは若干距離はあるものの、道のりはそんなにややこしくないはずである。
という事で注意深く、初めてのタイの街を歩き始めた。
最初に現れた角を左に曲がると屋台が並んでいるのが見えた。
この屋台街はこの後も何度も通ったが、時間帯によって売られているものが変わる。
今の時間は色とりどりのお供え用の花が売られており、中でもジャスミンを花輪にした「プアンマーライ」なるものに目を奪われた。
ジャスミンの香りが大好きだし、何よりも見た目が可愛らしい。
この屋台の前を通るたびに「欲しいな」と思ったが、結局は見てるだけで終わってしまった。
花の屋台以外には果物のお店やラーメン店(日本風の)やカフェなどの飲食店が並んでおり、とても賑わっていた。
駅周辺はそんな感じでやや下町的な雰囲気であったが、ホテル方面へと進むと若干街の表情が変わってくる。
元々この街は駅周辺の表通りはオフィス街(官公庁街的な一面もあるようだった)であるらしく、奥に進むにつれて高級住宅街になるのだそうだ。
ホテルが位置しているのはその中間辺りになるだろうか?
段々と商店の間隔がまばらになり、所々に高級そうな飲食店やお洒落なカフェが現れ始めた。
そんな街並みを楽しみながら(とは言え、若干歩道が狭かったりガタついたりしているのでスーツケースを転がしながら歩くのは辛いものがあったが)さらに進むと、ようやく今回お世話になる「JOSH Hotel」の看板を見つける事が出来た。
さて、JOSH Hotelとはどんなホテルなのだろうか?
わくわくのバンコククエストはここを拠点としてさらに続くのであった。