ようやくMRT桃園機場線台北駅に到着した。
*前回の台湾滞在記はこちら!
すぐさま台北地下街に抜ける道を見つけ、ある場所を目指す。
台北地下街は3年前と変わらず良い意味でカオスであった。
宅男族御用達のコミックやキャラクターグッズ、またはゲームが並ぶ店、傘、老若男女各人に向けたアパレル店、スマホグッズ、数珠や水晶…いったい何なんだ、このラインナップは?
しかし、そんなごちゃごちゃ感は「台北に来た!」という気分を否が応でも盛り上げてくれる。
そして、目的のY13出入り口から地上に出た。
地上に出るとすぐ、以前にもあった場所にブーゲンビリアが見える。
いかにも台湾らしい鮮やかなピンク色のブーゲンビリアにしばし見惚れる。
Y13出入り口から出た場所は太原路。
いわゆる「後車站」と呼ばれる台北駅裏エリアである。
問屋街や安くて美味しい小吃の店が並び、安宿エリアとしても旅行者に知られているエリアだ。
飲食店で使う食器類や包装用の袋なども売られているので、そういうのがお好きな方にはたまらない場所かも知れない(私もこのエリアでお宝を見つけた事がある)。
また、安宿と言うと聞こえが悪いかも知れないが、近年では大人気のホステルなども点在し、旅行者にも大変便利で(何せMRT桃園機場線台北駅に近い)フレンドリーな太原路であった。
しかし、私がこの太原路に来た理由はたった1つ。
大好きな激うまドーナツを求めて、である。
若干歩きにくい道をスーツケースを携えて来るのは少々大変ではあるが、そんな事は一切気にならないぐらいあのドーナツのとりこなのである。
時間は12時前。
11時30分の揚げ上がり時間からまだそんなに経ってないし、小雨がぱらつくような天候だったのであまり人が並んでいないようだった。
という事ですぐに順番が回って来た。
並んでいる間に用意しておいた25元を渡し、「1個」と告げるとすぐさま袋に揚げたてのドーナツを入れて渡してくれた。
早速店先から脇へとずれてドーナツに齧り付く。
このドーナツはとにかく「買ったらすぐに食べるべし」なのである!
いや、もう何もいう事は無い。
ただただうまい、の一言だ。
カリッとして、ふわもちの食感の後にくるミルキーさ。
本当にこんなの「100個だって食えるっての!」って心境ではあるが、おかわりはしない。
1回店を訪れる度に1個だけ食べる事に決めているのだ。
あっという間に食べ終わってしまった。
後ろ髪引かれる想いではあるが(やっぱりもう1個食べたい…)、すぐさま「脆皮鮮奶甜甜圏」を後にした。
*ちなみに、このドーナツ屋さんの近くだからという理由でこのホテルに泊まった事もある。
再びガラガラとスーツケースを転がしながら太原路を歩き、Y13出入り口に戻った。
そこからMRT板南線・淡水信義線の台北駅へ。
一旦ホテルに荷物を置きに行こうか迷ったが、激うまドーナツのおかげで食欲が促進されてしまった。
という事で、次の目的の店へと向かう。
目的の店があるのは松江南京エリア。
MRT桃園機場線台北駅近くの松山新店線北門駅の方へ戻っても良いが、何となくつまらない気がした(道中何もないから)ので台北駅から行こう。
途中で階段しかない通路に出くわし、つい無表情になってしまったが、何とかスーツケースを持ち上げて階段を上った。
MRTの台北駅が近付いてきた。
やはりこちらの方が賑やかである。
地下道に並ぶドラッグストアやらお菓子の店やらを冷やかしながら、ようやく淡水信義線の台北駅からMRTに乗り込んだ。
MRT淡水信義線台北駅→中山駅
松山新店線中山駅→松江南京駅
松江南京駅の地上に出て目的の店に向かう前に一軒寄り道。
目的の店近くに魯肉飯が美味しいらしいと評判の台湾料理のレストランがあるので寄ってみようと思ったのだが、店の入り口で「一個人(1人です)」と告げると「一個人、NO」と素気無く断られてしまった。
「何だよ、お高く止まりやがって…」とクラスの高嶺の花的存在の女子に告白してあっさり振られた男子みたいな台詞をぶつぶつと呟きながら、本来の目的の店を改めて目指す。
そこは過去の経験からすると1人でも歓迎してくれるはずである。
到着したのは「梁記嘉義鶏肉飯」。
相変わらず大人気の店で、店前はたくさんの人で賑わっている。
しかし、すぐさま店員さんが気付いてくれ、「中で食べる?」と訊いてくれた。
やはり高嶺の花的女子ではなく、庶民的で親しみやすいあの子にすべきなのであった。
店内ももちろん混み合っていたので、店員さんが案内してくれたテーブルに相席させてもらう事になった
先客は台湾人男性である(連れはおそらく日本人)。
席に着くと店員さんがメニューを持って来てくれたのだが、以前とはシステムが変わってしまったようである。
前はメインのご飯もの(鶏肉飯や魯肉飯)やスープ以外は店内にあるガラスケースの中にある小皿料理を指差して注文するシステムだったが、今はセットで注文しないといけないらしい。
「…セット?さては値上げしたんだな」と思ったが、まぁ良い。
とにかく早くあの激うま(またもや!)鶏肉飯を食べさせて欲しい…。
という事で、鶏肉飯と半熟目玉焼き、おかず(数種類の中から3つ選ぶ)のセットをチョイスした。
すぐさま注文した料理が運ばれて来て、私はようやく念願の鶏肉飯にあり着けた(ちなみに、今回の台湾旅行で食べる初めてのごはんはここにしようと出発前から決めていた。だから某店に入れなかった事のおかげで結局のところ初志貫徹する事が出来たのである)。
↑鶏肉飯・半熟目玉焼き&おかず(ブロッコリーの炒め物・豆干・菜脯蛋)のセット。
セットの一品に半熟目玉焼きが入っているのがこの店らしい。
前も必ず勧められたもんなぁ。
↑半熟目玉焼きはすぐさま鶏肉飯の上にON。
親子丼の完成!
さてさて…。
まずはおかず(好きなものは後から食べる派の私)。
ブロッコリーから攻めてみる。
これは以前にも食べた事があるメニューだが、ただブロッコリーを炒めただけのものなのにやたらうまい。
豆干も菜脯蛋(よく考えたら卵卵だった…)も間違いのない美味しさである。
おかずをひと口ずつ味わったら、いよいよ本丸へ。
普段は白身から食べて黄身を最後のお楽しみに取っておくという、47歳にもなって「三つ子の魂百まで」的な行儀の悪い食べ方をしているが、この親子丼の場合は躊躇わずに黄身を割る。
黄身の絡んだ鶏肉とごはんを口に運ぶと…
うまい!!!
やっぱりこの店の鶏肉飯は絶品!
かなり大袈裟に聞こえるとは思うが、美味しすぎて気絶しそうだった。
鶏肉飯をおかわりしたい気持ちをぐっと堪え、店を出た。
ちなみに、セットの料金は120元だった。
値上げしたかどうかはいまいちわからないが、思わず「安っ」と呟いてしまうお値段である。
さて、いよいよホテルへと向かおう。
Googleマップで確認すると、林森北路沿いにある今回の旅の基地はこの店からそう遠くはないようである。
地図だけで見るとほぼ直線で行けそうではあるが、途中高架道路になっている辺りが曲者だ。
依然として小雨が降り続いていたが、傘が嫌いなので「春雨じゃ。濡れて参ろう」と呟きながら歩き始めた(その台詞を言っていたCMを覚えている人は同世代!)。
緑が多い台北の街は、雨が降るとより一層緑が活き活きとして見える。
そこに台湾ならではの「あの匂い」が漂い、私はこの時本当に幸せだと思っていた。
こんなに大好きな国なのに、3年も来られなかったなんて。
でも、今は台北の街を歩いているんだ。
いろんな意味でまだ信じられない。
信じられない。
やはり曲者だった高架道路(新生高架道路)。
そこを渡らないとホテルに到着出来ないが、ショートカットは出来ず、結局南京東路まで出ないといけなかった。
しかし、南京東路に出ると見慣れた風景が広がっていたのでホッとする。
以前泊まった事があるサンワンレジデンスも見えた。
ここまで来たら、目的地はすぐそこだ。
マクドナルドがある角を南に向かって折れ、しばらく歩くとゴール!
今回の旅でお世話になる「Just Sleep(捷絲旅)台北林森館」を発見した。