今回はラテン語で「逆もまた同じ」という意味である「VICE VERSA」という不思議なタイトルを持つ作品をご紹介したいと思います。


私たちが住む世界とは別にもうひとつの世界があったとしたら…?

その世界はこの世界と似てはいますが、微妙に違う世界です。

この物語はそんな異世界に送られ、全く別の人間として生きなければならなかった2人(+αの人々)が主人公です。



3月に引き続き、「タイBL回帰月間」である私。

昨年末辺りからLalaTVで1週間に1話ずつ放送されていた「VICE VERSA」をようやく完走する事が出来ました。

「ようやく」とは言えオンエア分を溜めてから見たので、観始めたら止まらなかった…!

結果、めちゃくちゃハマりました。

またまた名作に出会えた事を幸せに感じている所です。


さぁ、前置きはすっ飛ばして「VICE VERSA」の世界へと旅立ちましょう!


①ストーリー

カラリスト(映像色彩調節)の仕事に就きたいと願っているTalay。

ようやく念願叶って面接に合格!

しかし、就職祝いに友人たちと出かけた夜の海で海草に足をとられ、溺れて生死の境を彷徨います。


目が覚めるとそこは病院。

しかし、その姿は別人・Tessのものになっていました。

駆けつけたTessの両親もTalayにとっては全く知らない人々です。


病院で出会った看護師・プーワドンはTalayが異世界から来た人間であると説明し(プーワドンも同じ境遇。元は男性で、この世界の女性の看護師と魂が入れ替わってしまったため女性として暮らしています)、異世界からやって来た人々が集まる協会へと連れて行ってくれました。


そこでTalayは元の世界に戻るためには「ポートキー」なる人物を探さないといけないという事を知ります。

「ポートキー」とは、自分にとってたった1人だけ存在する人であり、この異世界でその人と出会えたら元の世界に戻れるのです。


早速自分にとっての「ポートキー」である人物を探し始めたTalayでしたが…。


②登場人物


・Talay/Tess(Sea)



元の世界ではカラリスト志望のTalay。

異世界では映画会社の御曹司で問題児のTessと入れ替わってしまいます(つまりTessは元の世界でTalayに)。


真面目で優しく、ちょっぴり頑固な性格のTalay。

入れ替わってしまったTessの人生をめちゃくちゃにしてはいけない、と家業である映画制作の世界に乗り出します(元々カラリスト志望なので映像の仕事は元の世界の自分との共通点でもある)。


Tessの高校時代の同級生であるTunを「ポートキー」では無いかと疑ったTalayはTunに接触を試みようとしますが、彼らの間には確執があったらしく、Tunからは避けられまくります。

しかし、1ヶ月後に会うTunはまるで別人のようになっていました。


そう、彼も異世界からやって来たある人物と入れ替わっていたのです。


・Puen/Tun(Jimmy)



元の世界では人気俳優であるPuen。

異世界で入れ替わったのは脚本家志望のTunです。

華やかな世界に身を置いていても、Puenは家族も仲の良い友人もいない孤独な日々を送っていました。

異世界で初めて両親の愛や友情を知り、元の世界に戻りたくないとすら漏らします。


有名人であるために、同じく異世界から来たという境遇で仲良くなったTalayにも名前を明かしませんでしたが…。


・Tess(Ohm)



映画会社の御曹司であるTess。

現在は大学生ですが、同じく資産家の息子であるKitaやFuseと遊び呆けて酒を飲んだり喧嘩をしたりと荒れた日々を送っています。

友人の好きな子に手を出したりと、多方面で恨みを買っているようでした。


(Tessにとっての)異世界ではTaleyに。


・Tun(Nanon)



脚本家志望のTunは同じく脚本家を目指す友人のUpやAouとともに頑張っていました。

Tessとは高校時代に好きな子絡みで確執があったようでTessを嫌って避けまくっていましたが、実は…。


(Tunにとっての)異世界ではPuenと入れ替わります。


・TessとTunの友人たち


↑右からAou(Aou)、Up(Neo)、Talay、Puen、Kita(Pepper)、Fuse(Boom)。


Tunの友人であるAou(ウー)とUpは脚本家として互いの長所と短所を活かすため、Tun(Puen)とTess(Taley)と共に「Friends Credits」という脚本家チームを組みます。

そんな彼らが自分たちの力で投資家を探し、映画を制作する事にした時に力になってくれたのがKitaとFuseでした(彼らを映画に出演させるという条件付きで)。


異世界で様々な人々と出会い、充実した日々を過ごして成長していくTalayとPuen。

お互い本当の姿は知らない2人でしたが、心と心で繋がり、愛し合うようになります。


しかし、そんな彼らと異世界との別れの時が近付いていたのです…。


③見どころ


・原作



原作は「Theory of Love」「2gether」で有名なジッティ・レインさん。

「パラレルワールド」という特異な世界を舞台にしながらも、恋や友情という普遍のテーマを瑞々しく描いているのはさすがの一言です。

原作の日本語訳求む!


・豪華なキャスト

GMMTVの作品のファンにはたまらない、豪華なキャストが勢揃いした本作品。

カメオ(的な)出演のGMMTVスターも多数です。


Tunたち脚本家チームの脚本で製作された映画の試写会には「Theory of Love」のThird(元の世界からやって来たTaleyはあの有名なGunくんがいる!と大騒ぎ)が登場し、彼らの作品に高評価をしてくれます。

ThirdのパートナーであるKhaiは名前だけ登場。


…という事は「Theory of Love」は異世界の物語?



昨年GMMTVに仲間入りしたばかりの俳優Perthくん(タイBLドラマ界のレジェンドドラマ「Love By Chance」でお馴染み!)も出演。

TessとTunの高校時代の同級生役で、現在は海外で映画を学んだ監督として登場します。



↑こちらも過去にTessと確執があったらしく…。


元の世界からやって来たPuenの先輩女優役にはNamtanさん、AouとFuseが役の為に修行する獣医院の医師役には実際に獣医学部生であるMixくんが登場します。


*ちなみにPuen役のJimmyくんは現役の医師なのだそう。

本当にタイの俳優さんってどんだけ多才!?


↑Jimmyくんの初出演ドラマは「Bad Buddy」。

印象的な演技・表現力で初出演なのが信じられません(初出演だった事は最近知った)。




・2getherファンはより楽しめる!

原作者が同じゆえ、所々に登場する2getherねた。

これでサラワット&タインも出て来てくれたらさらに嬉しい(って欲張りか…)!



・とにかく美しい映像

映像が美しいのもこの作品の大きな魅力です。

主人公Talayがカラリストという職業を目指しているので、各エピソードのタイトルがそのストーリーを象徴するような色の名前で素敵です。


・JimmySeaのケミストリー



先ほども触れたようにJimmyくんはBad BuddyでNanonくん演じるPranの友人ワイ役でドラマ初出演、そしてTalay役のSeaくんも「55:15 Never Too Late」の端役としてドラマに初出演したそうです。


そのようにまだ演技の経験が浅い2人ですが、このドラマでは見事にお互いを思い合う気持ちを表現し、感動させてくれました。

今まで見たGMMTVのBLドラマの中では圧倒的にキスシーン(もしくはそれ以上)が多いこの作品ですが、キスした後に見つめあったりするシーンは本当に愛し合ってる2人にしか見えません(妄想し過ぎ?)。


そんな2人は普段からとても仲良しのよう(うふふ)。


SAFE HOUSE(シーズン3)にも出演されていたのですが、私の目が節穴だったようでいまいち目立ってなくておとなしい印象だった2人。

しかし、実際はSeaくんがJimmyくんにしょっちゅう「Hia Jim(ジミー兄ちゃん、的な感じ?)」と呼びかけて甘えたり、常にさり気なくそばにいる2人なのでした(♡)。


↑他のメンバーが濃かったのもある…。

Up役のNeoくんもいるよ〜!


すでに再び共演する次回作も発表済み。

これからの活躍がとても楽しみな2人です。


↑日本語字幕付き予告映像。

めちゃくちゃ泣けそうな作品で期待大。

2人ともさらに難しい役に挑戦するようですね。


以上、まだまだ語り尽くせない名作「VICE VERSA」のご紹介でした。


元々私は「異世界」や「パラレルワールド」などSF的な要素が入った物語は苦手なのですが、このドラマはその世界にすんなりと入っていく事ができました。


異世界でもこの世界でも人は生き、人生は続いていくのです。

ひょんな事から入れ替わってしまった人生をどう生きるのか?

一見突飛なストーリーであっても、そこに存在するのは「愛」であり、そのまっすぐな愛に感動を覚えずにはいられませんでした。


4月21日からは再びLaLaTVで放送が始まるのでぜひぜひ観て頂きたいと思います!

控えめに言ってもめちゃくちゃハマるはずですから…。