旅行作家・下川裕治さんの新刊のご紹介です。

前作「コロナ禍を旅する タイ編」に続く第2弾、

「コロナ禍を旅する エジプト・エチオピア編」が発売されました!



↑今作も、Kindleから電子書籍を発表した後に紙の書籍が出るようです。

*ちなみにKindle Unlimited会員の方は読み放題!


第1弾のタイ編では、ほぼ滞在中隔離ホテルだったという旅(しかし、コロナ禍真っ最中のタイではあれこそがリアルな旅なのでしょう)でしたが、今回のコロナ禍の旅はどうだったのでしょうか。


最終目的地はエジプトのカイロ。

成田空港を出発し、韓国の仁川空港、エチオピアのアディスアベバのボレ空港を経由し、エジプトに到着という、長い空の旅です。


*途中、エチオピアのアディスアベバではカイロ行きのチェックインが始まるまで12時間近く時間が空いたため、街中にあるトランジットホテルに滞在。


現在はようやく日本も水際対策を緩め、海外の国も受け入れを始めましたが、この旅の期間である2021年の夏(取材期間は8月から9月)はまだ大抵の国へ観光目的での渡航が出来なかったし、日本も受け入れていませんでした。

そんな当時、PCR検査による陰性証明だけで入国できる国の1つがエジプトだったのです。


しかし、日本の成田空港や経由地の仁川空港は水際対策の厳戒態勢真っ只中。

コロナ禍前はあれだけ賑やかだった仁川空港は、お店が一軒も開いていない状態。

第1弾のタイ・スワンナプーム空港も然りでした。


↑この作品の取材期間の一年前ですが、2020年8月の関西国際空港・国際線カウンターの様子。

コロナ禍前は人でいっぱいで賑やかな場所だったのに、ほとんど人がいないという状態にゾッとした事を覚えています。


そんなアジアの空港からエチオピア・ボレ空港に降り立ってみると…防護服を着た空港スタッフは1人もいないし、免税店も普通に開店しています。

その後到着したカイロでも同じくでした。

当時のアフリカはすでにそんな状態だったのです。

空港では「ソーシャルディスタンスを保て」という注意喚起のポスターこそ貼ってあったとの事でしたが、街中ではマスクをしていない人もかなりたくさんいて(マスクをしている人の方が少ないレベル)、飲食店では入口に消毒液が置いてある事もなく、テーブルにはアクリル板もないと綴られています。


そう言えば、コロナ禍真っ最中の頃に見たニュースの映像を思い出しました。

それはアフリカではありませんでしたが、画面にはマスクを外して楽しそうにお酒を飲んだり食事をして楽しんでいるある国の人々が映っていました(トルコだったかな)。

その国ではワクチンの接種率が高いゆえにそのような状態なのだ、と説明していましたが、当時よりワクチンの接種率が高くなった現在でも、日本では公共の場でマスクを外す事は出来ません。


国やエリアが違えば、そんな感じで人々の対応や常識も変わって来ます。


*それとはかなり違うかも知れませんが、2020年2月の台湾旅行でも台中と台北では人々の警戒レベルが違うように感じました。

もちろん、台中でもしっかり対策は取られていて、誰もがきちんとマスクをしたり手指を消毒したり検温したりしていましたが、何と言うか…台中の人々は大らかだったのです。

その後は残念ながら行けなくなったのでどうなったのかはわかりませんが、当時は普通に街やお店にも人がたくさんいたし、台中の街はいつも通り明るく感じました。

その後訪れた台北では、駅に降り立った瞬間からピリピリした警戒心を感じるほどでした。

しかし、人口も海外からの旅行者も多い台北では当然の事だったのでしょう。


そんな自由な(新型コロナウィルス対策に対して)エチオピアやエジプトで、下川さんは自衛しながらもようやく隔離ホテルではなく空の下を歩いて旅を満喫されています。


↑エチオピアの街の風景をバックに「エジプト・エチオピア編」の一部を下川さんが朗読されています。

短めの動画なのでぜひ観てみてください。


エチオピアは今、アフリカの国々の中で「成長モデル」と言われているのだそう。

↑の動画を見てもわかりますが、道路などはそこまで綺麗に舗装されていないものの、外国のチェーン店や企業が進出していて、ビルの建設ラッシュなのだとか。

想像以上に(とは言え、エチオピアと言われても「?」だった無知な私ですが…)都市として発達しているアディスアベバなのです。


そして、最終目的地のエジプト・カイロ。

おそらく、世界中の多くの人々が「一度は訪れたい」と思っているに違いない、世界有数の観光地です。

私はあまり考古学に興味がないのでそこまで行きたいとは思っていませんでしたが、それよりもエジプトが旅行者に対してかなり「手厳しい」街であるらしいから、という理由の方が大きいかも知れません。


現に今作でも海外からの旅行者をてぐすねを引いて待ち構えているタクシードライバーなどについて書かれているので「やはり!」と思うと同時に、下川さんの作品を通して見るカイロやアディスアベバの街は魅力的に映ったので、やっぱりいつかは行ってみたいと思う単純な私なのでした…。


「エジプト・エチオピア編」に続き、世界一周編、アジア編…と下川裕治さんの「コロナ禍を旅する」シリーズは続くそうです。楽しみ!