前回の釜山滞在記はこちら(2019.2.21②楽しい光復路)からどうぞ。

一旦ホテルに戻り、スマートフォンの充電をしたり、テレビを観たりしてだらだら過ごした。
しかし、夫は目当ての店があるのでやたらそわそわしている。

いや、ここソウルちゃうし。
早く行かないとお店がいっぱいって事はあるかも知れんけど、やっぱり無いと思う。

…と何度言ってもせっかちな夫には聞こえていない。
仕方がないので出発する。
ホテルを出て、光復路やBIFF広場がある賑やかな方とは逆方向へ進んだ。
国際市場(映画「国際市場で逢いましょう」で有名。この映画は釜山を訪れる前に観るのをお勧めする)も通り過ぎ、富平カントン市場の入り口の近くまで来た。
そこに目指す「ユッケハンユッケ」がある。

マスターは確かに日本語堪能な方だった。
そしてとても親切な方で、想像していたよりお若い方だった。
日本語メニューはちゃんと中にあるので安心して頂きたい。

お店に入ると、マスターらしき人(って言うかマスター)が現れ、席に案内してくれた。
ちょっと狭い店内だが、平日の夜早めの時間なので席には余裕がある。ほら、言っただろ!夫よ。
席に着くと早速メニューを見せてマスターが説明してくれた。
盛り合わせのメニューが多いが、その辺は融通を利かせてくれる。
ちなみに私たちの場合はレバ刺しとセンマイ刺しの盛り合わせをレバ刺しのみにしてもらった(あんまりセンマイが好きじゃないので…)。

メニューが決まると早速おかず軍団がやって来た。

ボケててすみません。
上から卵焼き、冷奴(韓国風?って言うのかな)、サラダ。
どれも普通っぽいけど美味しい!
これこれ!
今一番気に入ってるhiteのEXTRA COLD!
うっすい軽いビールが好きなのだ。

そして、超ぐつぐつのわかめスープも。

超ぐつぐつ!ホロホロに煮込まれた牛肉の出汁がよく効いてる。

そしてそして、待ってました!の生肉様が登場!

レバ刺し。
ここのは全く臭みなんてないし、身もしっかりしていて真的好吃!チンチャ マシッソヨ!
このつやつや加減!今見てもたまらない。
こんな贅沢していいの!?
何とユッケと鮑の盛り合わせ。まじですか!
ソウルでもユッケは食べに行くが、何て言うか美味しさのレベルが違う気がする。
海苔に梨とユッケを乗せ、さらにチーズを乗せて巻いて食べるのがお店のおすすめ(美味しかった)。

次々に運ばれて来たレバ刺しやユッケ、鮑に感嘆の声しか出ない。
2人とも黙々と食べ、「あ、これめっちゃ美味しい」「チーズ乗せた?美味しいで」「生レバたまらん」…と「美味しい」と言う意味の言葉以外は発さず、あっという間に食べ終わってしまった。
そこで夫がまさかの一言。

「俺、明日も来たいわ」 

…う〜ん、どうしよう???

「美味しかったです」とマスターに言って、幸せのユッケハンユッケを後にした。

この看板を目印に!

ふと、カントン市場の方に目をやると、人だかりが出来ていた。
そして屋台が次々と市場の中へ!
やった!タイミング最高!その時ちょうどカントン夜市の始まりの時間(19:30〜)だったのだ。

屋台を押しながら小走りで市場へ突入!これが何台も何台も続く。

この夜市も見ようと思っていたので、早速市場に入った。

何やらインスタ映え系ドリンクが。
こういうのを取り入れるの、早いよな〜。
屋台に加え元々商店街にある店も参加しているので、小さめの商店街だが夜市の店数は多い。
棒にお揚げさんを刺した「おでん」は韓国の屋台の定番。
バーナーで炙り系も美味しそうなんだよなぁ。

狭い商店街に人がいっぱいだったし、まだお腹はいっぱいだったから店先で売っていたいちごミルクだけをテイクアウトした。

ホテルに帰ってから風呂上がりの一杯に。
牛乳に生いちごがゴロゴロ。

BIFF広場に行き、ぶらぶらとその辺の屋台を見たり店に入ったりした。
もちろんBIFF広場と言えば、なシアホットクの列にも並ぶ。
前回来た時は何を思ったか2人で1つを食べたが、今回はきっちり1人1個ずつ注文(前払いだった)。
手際よく、恐ろしい量のバターで焼かれているシアホットクだが、今回の旅行でもカロリーの事は考えない。
最後に焼き上がったホットクを切り開き、たっぷりとナッツ類を入れて出来上がり!

こんがり加減がたまらない。早く食べたい。
焼き上がりはさらにこんがり。激熱なので気をつけよう。
中から黒砂糖がとろ〜り+ナッツの歯応え+さくさくもちもちの生地、という組み合わせは最強。

ユッケハンユッケを出た後ぐらいから夫がぐちぐちと「もう一軒行きたい」と言っていたので、冷麺の店に行ってみる。
本当は釜山=ミルミョン(小麦粉で作った麺を使った冷麺。冷麺独特の癖がなく、日本人にはかえって食べやすいかも知れない。私はどちらも好き)なのだが、ミルミョンは前回食べたし、今回は釜山の冷麺はどんなもんかいな?と思い冷麺の店に行ってみた。
しかし、前回ミルミョンを食べた店もすぐ近くにあった。

「どうする?このミルミョンの店も美味しかったやんな?」と迷っていると、冷麺の「元山麺屋」から女将さんが出て来て、笑顔で「どうぞ〜!」と言われたので、これは引っ込みがつかないぞ…と冷麺を食べる事にした。
*「引っ込みがつかない」と言うより気が弱いので「いや、これから隣でミルミョンを食べるんです」なんて絶対に言えないノムノム夫婦なのであった。
席に案内され、座ると温かいスープ(これ好きなんだよなぁ)を湯のみに入れて渡してくれた。
さらにメニューを見せて説明をしてくれる。

日本語が堪能な女将さんは「これが普通の冷麺、これが辛いのです。餃子もおいしいですよ〜。あ、いらない?(←さすがにお腹いっぱいだったので断った)」とテキパキ対応してくれた。
しかも、冷麺が運ばれて来ると(これも激早!)はさみで麺を切ってくれ、「梨は普通韓国の人は乗せないけどね」と説明までしてくれる(冷麺って言うとあの梨が好きなのだが…)。

麺がちょうどいい太さ!つやつやして綺麗。
キムチはかなりあっさりした味だが、実際北朝鮮(冷麺は北朝鮮の料理)のキムチはあっさりしてる、と本で読んだばかりだった。
あっさりさっぱりした、食事の締めに美味しい冷麺だった。

そして、何と女将さんは私がカメラを持ち歩いてるのを見て「写真撮りましょうか?」と撮ってくれた。
ちなみに食べ終わって、外に出た時にもお店の前で撮ってくれた。


…ぼけてる!まぁ、外は暗いからね…。
いや、しかしめったに夫婦で写真を撮ることなんてないから女将さん込みで良い思い出になった。
とてもチャーミングで気配り上手な素敵な女将さん(美人)にまた会いに行こうと思う。
冷麺も美味しかったし、次は餃子も食べようかな。

夜の散策もまたまた長時間になったが、ホテルまではあと少し。
しかし、コンビニに寄ったりしてわざとより道ばかりする私たちだった。
釜山の夜が美味しくて、楽しくて、帰りたくなかったんだと思う。