はい、2時間目は地理です。

ここらで1つ、ざっと台湾の位置関係をおさらいしたいと思います。
「そんなん知ってるわい!」とおっしゃる諸兄もいらっしゃるかとは思いますが、良ければおつきあいくださいませ。

「女性は地図が読めない」と言われたり、ましてや私なんてちょっと方向音痴ですらあるのですが、こと台湾の地理に関しては「何時間でも地図を見ていられる」という、変態ぶりですのでご安心ください。
得意科目と不得意な科目の差がえげつなかった学生時代を思い出します。

①台湾


さぁ、私の大好きなキャラクターのOPENちゃんとともに台湾を一周してみましょう!

まず台北。台湾の首都です。
台北に関しては次回詳しく説明していきますので、ここではさらっと。
まず台北はその名の通り台湾の北に位置します。

台北から西へ行くと台湾で最も大きい桃園国際空港がある桃園があります。
なお、台北から(実際は台北が始発ではなく南港駅が始発)西回りのルートは高鐵が通っているので移動は楽かつ早いです。
桃園にも高鐵桃園駅がありますので、桃園から高鐵で移動したい場合は一旦台北に出るより桃園から乗ると良いでしょう。

桃園から南下して新竹へ。
「風の街」と呼ばれていて、その強い風で名物のビーフン(米粉)がよく乾くそう。
近年はIT企業がたくさんあるので「台湾のシリコンバレー」とも呼ばれています。

お次の苗栗縣は旅サラダ 台湾の旅2週目でも登場した南庄老街があったり、アブラギリ(花)の名所があったり、観光農園があったりするので台湾国内で有名な観光地と言ったところでしょうか。
客家人や原住民族も暮らす、多文化な街であるようです。
私も行ってみたい!

そしてさらに南下すると台中に到着です。
台湾第二の都市は高雄ですが、人口では台中が高雄を抜いたのだそう。
ガラッと変わる旧市街と新市街の街並みや、学校や美術館、國家歌劇院など文化的な施設が多くてアカデミックな雰囲気を楽しめます。
年間を通じて温暖な気候で台湾人が住みたい街ナンバー1と言われたこともあるようですが、これに関しては賛否両論も(私は住んでみたいけどな〜)。
少し前にこちらでご紹介した宮原眼科 前編 後編彩虹眷村高美湿地も台中にあります。
緑が多くて、空が高く、のんびりした街並みはとても居心地が良くて魅力です。

街中にこれだけ緑が多いのも台中の好きなところ。

さぁ、どんどん南下して行きましょうか!
2015年に高鐵の駅も出来、ぐっと行きやすくなった雲林は台湾の知る人ぞ知るグルメタウンでもあります。
西螺地区にある丸荘醤油は有名なのでご存知の方もいらっしゃるかも知れません。
歴史的建築物も多く残る雲林、一度ゆっくり訪れてみたいものです。

お次は嘉義。
あの映画「KANO」で一躍日本人からも知られるようになった嘉義ですが、元々世界でも有数の山岳鉄道である阿里山森林鐵路(現在全線開通していません)の始発駅がある事でも有名です。
「食」に関してもかなり楽しそうな街であるらしいので、かなり気になってる私です。
有名なのは火鶏肉飯(嘉義の鶏肉飯は七面鳥が使われた火鶏肉飯が多い)!
鶏肉飯好きなので食べ歩きたいですが、他にも嘉義ならではの小吃や市場ごはんが楽しめるそうです。

そしていよいよ台南に到着です。
大好きな街なので、度々このブログでも取り上げている街(台南 ①   )。
台湾で最も古くから栄えた街で、古い建物もたくさん残っているため台湾の古都と呼ばれています。
そして台湾ならではの料理が多く、台湾一の美食の街とも呼ばれています。

台南から台鐵の自強号で約30分ほどで台湾第二の都市、港町高雄に到着です。
高鐵の終点は高雄の左營駅(駅名が高雄でないので要注意!)です。
街並みは都会的ですが、南国らしくのんびりしているのが一番の魅力ではないでしょうか。
KMRTという地下鉄も通っているので観光にも便利(紅線と橘線の2路線+LRTというライトレールだけなので、全てはカバー出来ませんが…)。
KMRT橘線の鹽埕埔駅一帯のレトロな街並みが個人的にはイチオシです。
そして先ほど台南の説明で「台湾一の美食の街」と書きましたが、実は私は高雄の食べ物の方が口に合います。何食べても美味い!

高雄のランドマーク高雄85大樓。

高鐵の終点は高雄ですが、台鐵の南端は高雄よりさらに南下した屏東縣の枋山駅。
ここから南廻線という路線になり、東部の台東へ向かいます。
枋山からさらに南下すると恒春、墾丁へ続き、最南端の鵝鸞鼻に到着!

恒春・墾丁を少しご紹介しましょう。
台湾映画に「海角七号」という魏 徳聖監督(「KANO」の制作にも携わっていらっしゃいます)の作品があるのですが、この映画の舞台の街になったのがこの恒春、墾丁です。
ビーチリゾートとして有名な墾丁に対して、台湾人が普通に暮らす街である恒春。
食べ物なども観光地価格の墾丁ですが、少し移動するだけで地元の人向けの安くて美味しいお店があるので両方行ってみると良いでしょう。
宿は墾丁のメイン通り周辺にはホテル(大型リゾートホテルもあります)や民宿(おしゃれなプチホテル風なものも多数。メイン通りからは離れた所に点在してる)があります。

浮かれ気分でリゾートしたい墾丁。
ここまで来たら風景も一変。暑かった!

では、南部から東部へ参りましょう。
実は私は台湾の西側〜南部までしか行った事がないので、ここからは申し訳ありませんが、行った事がない場所の説明(西側でもあったけど)になります。

まず南廻線で進行方向を東側へ向けてしばらく行くと太麻里。
台湾の東部や山岳地帯は原住民族の方々の比率がぐっと高くなってくるらしいです。
この太麻里にも原住民の方がたくさん住んでいらっしゃるそうです。

そして少し北上すると温泉で有名な知本。
温泉ホテルなどもたくさんあるようなので、のんびり温泉に入りに行くのも良いなぁ〜。
台湾にはいくつも温泉がありますが、いつか一つ一つ廻るのが夢です。
還暦を過ぎた頃に行けるかな?行けたらいいなぁ〜。

そしてようやく台東に到着です。
台東への交通手段は高雄から台鐵か、台北から台鐵各特急か飛行機(台北の松山空港から)になります。 
高鐵が通る西側と違い、ぐっと行きにくくなる台湾東部。
だからこそ行ってみたくなる同好の士は多いと思います。
また海が綺麗な事でも知られる台湾東部なので、台鐵を予約する時などには海側に座れる座席を指定する事をお忘れなく(と、自分にも言ってみる)。

台東から北上した所にある関山・池上は駅弁で大変有名です。
どちらも以前は駅のホームで駅弁を売っていたそうなのですが、現在は一旦下車して駅から出た所にあるお店で買わねばなりません。
東部の鉄道は極端に本数も少なくなったりするそうなので、時刻表で調べておくなり、関山や池上へはバスで移動するなりして工夫しないといけません。

池上ではサイクリングも人気のあるアクティビティで、駅前にはレンタルサイクルのお店が並んでいるそうです。
向かうは台湾の米どころである池上の田んぼ(米どころなので駅弁が有名なのです。もちろん関山も)が広がる田園地帯。
ここでエバー航空のCMで金城武が木の下でお茶を飲むシーンが撮影されたそうで、その木は観光客から大人気の撮影スポットになっているようです。

この駅弁からサイクリング、そして「金城武の木」の写真撮影までの一連は私が台東に行ったら絶対にやりたいと思っていることの1つです。

そしてさらに北上を続け花蓮に到着!
太魯閣渓谷で有名な花蓮ですが、現在では花蓮ならではのグルメや美しい風景を求めてやって来る観光客も多数。
七星潭というビーチも必見(絶対行きたい)。
花蓮までは台北から太魯閣号で2時間です。

正直、台東から花蓮のこの東部一帯は私が本当に行きたいと思っているエリアで、この夏にでも出かけたいと思っていたのですが、7月と9月に台北というスケジュールになってしまいました(台北ももちろん大好きだから楽しみなんだけど)。
9月の台北滞在中に花蓮まで行こうかな…。

花蓮を出たら温泉で有名な礁渓、大きな夜市で有名な羅東、葱の名産地の宜蘭(最近では台湾産ウィスキーのKAVALANも有名です)、またまた駅弁が有名な海水浴場もある福隆と続きます。
あと、亀山島という島があり、何とその島周辺ではイルカウォッチングクルーズが出来るそうです。

もうここまで来たら台北まであと少し。
新北市までやって来ました!
九份へ行くために下車したことがある方も多いと思う瑞芳駅、そこから少しだけ北のほうへ行くと港町基隆(基隆市)、そしてさらに北上すると海や風などの影響で創り出された、奇怪な岩石が面白い風景を見せてくれる野柳地質公園があります。
この辺り一帯は東北角海岸風景特定区と言われ、台湾の東北の角に位置しています。

美味しいものがいっぱいの基隆廟口夜市にて。
このイカスープ&焼きそばは男子向け! 
特に焼きそばはめちゃくちゃパンチがあって美味しです。
しかし、この夜市にも美味しいものがたくさんあるのに、基隆人たちは基隆の街にあるさらに美味しいお店で楽しんでいるんだそうな…羨ましい。

はい、お疲れ様でした!これで台湾一周です。
思ったよりかなり長くなってしまいましたが、どうでしょう?
どこか気になるエリアはあったでしょうか?
九州より少し小さいぐらいの台湾にはこんなにたくさんの見どころや異なる文化(もちろん食文化も含む!)がつまっているのです。
そこには日本では見た事がないような風景や植物、動物を見る事が出来る(かも知れない)のです。

台湾をバイクや自転車、または鉄道やバスなどで一周する旅を台湾では「環島」と言います。
台湾が好きになった方なら、きっと環島したい方もたくさんいらっしゃるはずだと思います。

台湾好き男子の皆さまも、台湾一周という冒険に出かけてみませんか?
こと旅行に関しては女子たちが積極的ですが、「冒険」は男子の専門でしょ?

次回は台北(市街地)の地理を説明したいと思います。
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます&お疲れさまでした!