目覚ましをセットしなかったので、何時に目が覚めるかちょっと怖かったが、起きたら何とまだ朝7時40分だった。
疲れ切って泥のように眠りについたからか、普段愛犬に夜中に何度か起こされるのにそれがなかったからか、意外なほどすっきりした目覚めだった。
しかし、だからと言って起きててきぱき支度を始められるほど元気ではなく、のろのろとスマートフォンをいじったりしてしばらく過ごした。
しかし、何とか立ち上がり歯を磨いたり顔を洗ったりして身支度を整えると、荷物を詰め直して部屋を出てチェックアウトした。
とても素敵な部屋だったのでもっと滞在したかったが、今回は仕方がない。
外に出ると休日らしく静かで(台湾でも1月1日はさすがに祝日だった。日曜日でもあったし)、気持ちの良い晴れた朝だった。
MRT板南線に乗り、台北駅へと向かった。
月曜日は星期一、火曜日は星期ニ…土曜日が星期六。
日本語がぺらぺらな人でも「火曜日に…」と言うと一瞬「えっ?」みたいな反応になる。
台北駅に到着。
高鐡の駅に近いコインロッカーにスーツケースを預けて身軽になる。
再び板南線に乗り込み龍山寺駅へ。
台北を訪れる度に龍山寺へお参りしているのだが、今回は初詣として来られて嬉しかった。
しかし、朝ごはんがまだだったので少し寄り道をした。
昨年龍山寺のある艋舺地区に古い邸宅をリノベーションしたスターバックスが出来たらしく、とても素敵そうだったのでぜひ行ってみたいと思っていたのだ。
台北にはこのように古い建物をリノベーションしたスターバックスがいくつかあるので、ぜひ訪れてみて頂きたい。
左に見えるのはサンドイッチ。
後は朝から何だけど艋舺店限定のエッグタルト的なタルトと店員さんおすすめのレモンケーキ。
飲み物は私の定番ソイラテ。
艋舺店限定のマグカップなどもあり、私も自分土産に一つ購入。
駅を出て、しばらく歩くと一軒の大きな建物が見えた。
そこがスターバックス艋舺店だった。
それにしても、台湾人は本当にこのような古い建物を活かす事が上手だなぁと思う。
ここはもっと日本もそうであって欲しいと思うところだ。
だけど一方で超最新な信義地区があったりするのが台北の面白い所だ。
街によって色々な性格があり、雰囲気が全く違ったりするので街歩きが楽しい。
同じ古い街でも前日に訪れた迪化街辺りと艋舺ではまた全然違うのだ。
スターバックス艋舺店は大きな邸宅一軒丸ごとスターバックス、という贅沢な造りになっていた。
龍山寺や華西街夜市や剥皮寮の辺りの賑やかな艋舺と全く印象が違って静かだった。
距離的にはそんなに離れてないのだけれど。
中に入ると思ったより明るい雰囲気だった。
艋舺店限定のマグカップを物色した後、カウンターへ。
若く可愛い店員さんに色々訊きながら注文をした。
なんでもケーキ類にもこのお店限定のものがあるらしい。
「おすすめは?」と訊くと「私が好きなのはこれ」と教えてくれたレモンケーキも注文した。
爽やかで甘酸っぱい美味しいケーキで、自分ではあまり選ばないタイプのケーキだったから何となく得した気持ちになる。
あとは自分でも忘れかけていたが、これが朝ごはんなのでサンドイッチも追加した。
注文の品が揃い、座席へと移動した。
夫が「外にも席があるみたい」と言ったので、そちらへ行くと中庭に可愛いテラス席があった。
外はテラス席日和だったので、迷わずそちらへ座った。
さぁ、食べようとソイラテのカップを見ると先ほどの店員さんが書いてくれたスマイルマークとHappyと♡が!
これは新年早々気持ちが温かくなる出来事だった。
私もこういう何気ない事で誰かの気持ちを温かくする事が出来たら良いのだけれど。
そうだ、これを新年の目標にしよう。
密かにそんな事を考えながら、2017年初めての幸せな朝ごはんの時間を過ごした。
スターバックスを出て、龍山寺へと向かった。
するとあれ?あんな赤い玉あったっけ?ドラゴンボールか!?
1月1日だけあって、いつもより参拝客が多い(たぶん観光客が多いから)!ものすごい人である。
龍山寺ではお線香を三本ずつもらい、それを一本ずつ供えていくという参拝方法だから人が多いとちょっと怖い。
どうか誰かを火傷させたりしませんように…。
まず線香を一本供え、心の中で名前と住所と生年月日を告げる。
普段ならかなり貪欲に願い事を言うのだが、今回は新年だし、参拝できた感謝の気持ちを神様に伝える事にした。
龍山寺には神様がたくさんいらっしゃるので参拝も一苦労だが、全て終えたあとは毎回とても清々しい気持ちになる。
私は辰年なので何だか気になって毎回必ず写真を撮ってしまう。
新たにお守りを買って行こうかと思ったが、龍山寺のお守りは一度買ったら一生持っていられるものだし、何より売店には大勢の人が順番を待っていたので今回はやめておいた。
龍山寺駅に向かい、改札口の近くにあるセブンイレブンに寄り(このセブンイレブンにはセブンイレブンのキャラクターであるOPENちゃんグッズが豊富にあるので必ず寄る)、またもや板南線に乗り台北駅に向かった。
知らない方はたぶん今は「何これ?」と思われてるだろうが、じわじわと好きになってくる愛しい存在だ。
台北駅に到着したが、高鐡に乗る時間まであとかなりあった。
これなら昨日の時点で予約しなければ良かったと思ったが、仕方ない。時間を潰さねば。
私たち夫婦はこういう空いた時間を潰すのが苦手で、結局ものすごい早い時間に高鐡のホームに立っていた。
それまでは何をしていたかと言えば、台北駅にある誠品書店にある阿原で毎回必ず購入するシャンプーを買ったり(誠品書店だと税金の還付もしてもらえる!)、香港の有名な飲茶のお店「添好運」で高鐡で食べる用にメロンパンに叉焼を入れたもの(これが前から気になってた)をテイクアウトしたり、台北駅二階にある食堂街の茶葉料理のお店で茶葉を使った麺料理を食べたりしたが、たっぷり一時間前にはやる事もなくなっていたのだった。
添好運があるのは台北駅正面の真向かい。台北市内に他にも支店あり。
ようやく私たちが乗る高鐡がホームにやって来た。
予約してあった座席に腰を下ろし、ようやくほっとした。
そして台湾の鉄道の旅と言えば定番の駅弁と先ほど買っておいた叉焼メロンパン(本当はパイナップルパンらしい)を開ける。
どちらもすごく美味しく、夫と分け合ってあっという間に食べてしまう。
そして気付かないうちに眠りに落ちていた。
目が覚めるとそこは台湾の古都台南であった。
駅弁は茶色一色だが美味しい。
骨つき豚肉も卵も美味しかったが、一見厚揚げで湯葉を何枚も重ねたような食感のものがめちゃくちゃ美味しい!
叉焼メロンパンも軽くて食べやすくあっという間に食べてしまった…。
添好運、香港に行ったらぜひ行ってみたい。