子どもの頃は、ぜったいひと前で泣かない子でした。
幼稚園の頃、ちょっとぽっちゃりとしていて、
そのことを「デブデブ・・・」と茶化されたのが嫌で、
登園拒否になりました。
それでも、昭和の母は、容赦なく引きずるように私を幼稚園に連れて行きました。
幼稚園に着くまでは、ギャーギャー泣いていた私。
でもそのまま泣いていたら、きっといじめられると思い、
着いた途端に我慢して泣くのをやめました。
それが、泣かない決心をしたきっかけだったと思います。
相当昔の話ですけどね。
"泣かない子供は泣く大人になった"
と確か、江國香織さんのエッセイに、そんなフレーズがあったような。
まさしく、その通りで、大人になったらよく泣きます。
とはいえ、ひと前でワンワン、ギャーギャー泣くことはないのですが、
涙腺が緩いというか、ほかのひとが「へ?」という場面でも涙が出てきます。
今日も、企業ブランディングの映像を脚本から制作されている
カウンター株式会社の加島優一さんとビジネスミーティングで
お互いのビジネスについて話していた際に、
加島さんが紹介してくださった、とある企業の採用動画、
3分程度のドラマ仕立てのムービーに感動して泣きそうでした。
いまの仕事にやりがいを見出せなくて自分を持て余している若者、
そこからかつて子どもの頃の夢を思い出し、
それを実現できる会社で新しい人生を再スタートさせるストーリー。
私の息子の姿と重なるところがあり、タイムリー過ぎて、泣けました。
そこのこと差し引いても、
加島さんの映像の作り方や、
素人さんとプロの役者さんをうまく同時に出演させるテクニック、
3分ちょっとという限られた時間、限られた予算の中で、
いろんなシチュエーションを想像させるひとコマごとのこだわりに、
さすが、基礎からしっかり学んだひとが作られるものは違うと感動しました。
動画は、いまや素人でもわりと簡単に作れるそうですが、
こういうプロの丁寧なお仕事には、いくら高価なソフトを使っても
簡単にはたどりつけないのだろうと思います。
いろいろ制約があり、動画を直接紹介できないのが残念です。