だから、言葉では写真には写らないことを残したい。 | 言葉のプロデューサーなまず美紀の日記「先生あのね」

写真ってすごいなと思います。一瞬で、スキー行ったよね、が残せる。楽しかったよね、が伝わる。家族の思い出が記録できます。

      (チビ鯰)              (ミニ鯰)

だから、私は言葉では、写真に写らないことを残したいと思っています。

私は子どもが生まれてから毎月、写真にごく短いコメントをつけて、義父母に送り続けていました。たまにしか会えない義父母に、孫である子どもたちを身近に感じて欲しかったからです。

そして、「小さな発見」をしました。親である私は毎日毎日子どもと過ごしていますが、一年前の写真だけ見ても、子どもたちが何を話していたのか、そもそも「2歳のこの子は会話ができていたのかどうか」すら、思い出せなかったりします。さらに、私がどんな気持ちで子供たちに接していたかもぼんやりとしか思い出せません。忘れるはずもないと思っていても、そんなもの。言葉で残しておくことの価値を感じました。


私が「家族の思い出記録」をサービスのひとつに打ち出したのには、いろいろな背景がありますが、この「小さな発見」もそのひとつです。いつかではなく、今残すことにこだわるのは、家族の形って、変化するものだし、人は成長するし、気持ちも変わる。メンバーが欠けてしまうかもしれない、と実感するから。言葉にしていれば、確かに存在し、思い合ったこと、愛されていたことも残せます。それがいつか、誰かの「力」になると信じているのです。


私と私の家族のためだけではなく、「希望する人がいれば仕事として受けます」とお伝えしているのは、「忙しくてそんな暇ない」っていう人に、インタビューの時間を一時間もらえれば、ある程度の思い出と想いを言葉に残すお手伝いができると思っているから。


サービスを受けてくださった幼稚園児のお母さんからは、「たいした子育てをしていないと思っていたけれど、鯰さんとお話してできあがった文章読んだら、『私がんばってるなぁ』って思えてきた」という感想をいただきました。


もしも、私=鯰美紀が、ありきたりのスキー旅行について、「家族の思い出記録」風に、あえて言葉を残したら?(つづく)



◆「家族の思い出ライター」鯰美紀HP http://namazumiki.com
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