ビジネスシーンや日常会話でよく使われる、「〜なります」という表現。
丁寧な印象を与える言い回しとして定着していますが、実は間違った使い方を
しているケースも多いです。
とくにビジネスメールや文章などの「書き言葉」で使うときには、注意が必要。
たとえば、多くの人が日常的に使っている「お世話になります」という表現は、
電話の対応や会話としては間違っていないですが、文章やメールで書くときは
「お世話になっております」が正しい丁寧語です。
また商品紹介や案内文で見かける文章でも、間違ったものを見かけます。
「こちらが新しい商品になります」
「この作品は、当映画館のみでの放映になります」
これらは話し言葉で違和感がないかもしれませんが、書き言葉としてはNG。
「こちらが新しい商品です」
「この作品は、当映画館のみでの放映です」
こちらが、正しい表現です。
「なります」は、変化や状態の移行を表す場合に使う動詞。
なので、「この商品は、来月末で販売終了になります」のように、状態の変化を
説明している場合には、話し言葉、書き言葉問わず、「なります」でOK。
とは言っても、現代では話し言葉と書き言葉の境界が曖昧になってきていますね。
「なります」の表現も、徐々に許容されつつある傾向になってきている感じが。
それでも現時点では、とくにビジネスメールや公式な文書では、適切な表現を
心がけてくださいね。