私、本当にお姑さん(義母)が大好きだったんです。
「この人の娘になりたい」と思ったくらいに。
まぁ、夫に対して「この人と結婚したい」という気持ちで結婚したのではないので、続かなかったのかもしれませんが。

義母は私のその気持ち以上に、私を本当の娘として大事にしてくれ、時には厳しく接してくれました。
それらは、すべて愛情だと素直に感じることができました。

 


孫を生めない私に対しても、責めることは1度もなく、親戚連中が責めてくる中でも、義母だけは静観してくれていました。

(だからこそ、余計つらい部分もあったんですが)

同じAB型同士だったからか?とても気が合い、素直に甘えられました。
私の好きなお料理をよく作ってくれて、田舎ならではの料理を教えてもらったりと、よく周りの人から「仲良しの親子ね」と、嫁姑とは思われないほどでした。

 


義母は周りの人にもとても親切で、面倒見の良い人でした。
1度、聞いてみたことがあるんですよ、「どうしていろんな人に親切にできるの?」と。
そしたら、こんな答えが返ってきました。

 


「息子たち(夫は3人兄弟)がみんな独立して、自分のいる場所で精一杯がんばってる。その場所で息子らは、きっといろんな人にお世話になって、生かしてもらってるはず。その恩返しやな。私の周りにいる人たちも、誰かの息子や娘やからな」

 


そんな風に考えられる義母をとても尊敬しました。
そして、もっと大好きになったのを覚えています。

子どものことで夫と別れるべきなのかを考えたときも、義母と別れるほうがつらいと感じるほど。
孫の顔を見せてあげたい、でもそれは私では無理。
ものすごい葛藤が私の中でありました。

    ☆

そんな時に、義母が倒れたんです。
「頭が痛い」と。
病院に行くと、即入院。
精密検査の日々。

検査の結果は脳腫瘍。
卵ほどの大きさになっていて、手術をしてとしても、全ては取りきれないと。
病院の先生の診断は、「もって3ヶ月」。
家族みんなが、地獄に突き落とされたような気持ちになりました。


つづく。