2年も頑張って英語学校に通ったのに、話せるようになった英語は、ホストファミリーとの会話と、買い物に困らないくらい程度。
思い描いていた英語力とは、かけ離れたものでした。
原因はわかっています。
クラスの3分の1が日本人。
どうしても固まるんです。
なるべく外国人と話す努力はしましたが、人間、楽な方に流れるんですよね。
卒業の資格はもらえたものの、自分自身に納得はいかず。
で、思いついたのが旅に出ること。
ビザを延長し、ホストファミリーに別れを告げ、目的のない旅を始めました。
学校が終わったからって、日本に帰る気なんて、さらさらなかったんです。
向かう先はニューヨーク。
地図を広げたとき、サンフランシスコから横に線を引いた先にあった場所。
ただ、それだけの理由でした。
海外放浪中の話をすると、だいたいの人が、「危ないことはなかったの?」と聞きますが、危険なことは1度もありませんでした。
その頃の写真を見せたい感じですが、私はどこから見ても男の子。
短髪で汚い服を来て、大きなリュックを担ぎながら旅をする、どこから見てもバックパッカーですね。
移動のほとんどはヒッチハイク。
時々はバスや電車も乗りました。
寝る場所は、公園か駅。
親切な老夫婦の家に泊めてもらったこともありました。
お金が無くなったときは、アルバイトもしました。
皿洗い、ベビーシッター、ホテルのバックヤード、ハンバーガーショップ、忘れているのもありますが、結構やりましたよ。
ニューヨークに着いたのは8ヶ月後。
21歳になっていました。
もう24年も前(笑)
海外生活の中で、何をしたとか、どんな思い出があるとか、そういう記憶はこの20年ですっかり薄くなってしまいましたが、学んだこと、心に刻まれたことは忘れませんね。
そんなことも振り返っておこうかと思います。
つづく。