高校生になって、それなりに楽しい日々送っていた私だったんですが、多感な年頃でもあったので、どうしても「自分のルーツを知りたい」という気持ちが抜けません。
「生まれてこなければ良かったのに」
この言葉の呪縛から、解かれたかったのかもしれません。
17歳の誕生日に、祖母に、「生んでくれた母と会わせてほしい」と頼みました。
ですが、最初はまったく取り合ってくれず。
ただ、「意味がない」と。
私にとって、意味がないわけないじゃないですか。
私を生んでくれた人が、どんな人か知りたかったし、どんな事情で離婚したにせよ、私のことを覚えていてほしかったし。
祖母もガンコなら、私もガンコ。
どちらも引かず、という感じで数ヶ月が過ぎましたが、祖母に頼み始めて5ヶ月くらいかな?
ようやく母を呼んでくれました。
当時住んでいた祖母の家の近くにある公園で、待ち合わせをしました。
家で会っても良かったんですが、そこはちょっと祖母に遠慮する気持ちや、恥ずかしい気持ちがあって、外で会うことに。
生みの母に会う日、祖母は「ここに帰ってこい」とだけ言って、送り出してくれました。
「帰ってくるに決まってるやん」と私は思ってましたが、祖母は心配だったんでしょうね。
私がどんな気持ちになるか、祖母はわかっていたんでしょう。
今思えば、祖母不孝したな、と思います。
つづく。