こんにちは。

今日も暑い1日ですね。

穏やかに過ごせます様に。


母が認知症のグループホームに入居しました。

車の移動の時は

とても楽しく、賑やかな笑い声に包まれていました。

グループホームに着き

母の部屋に案内される。

明るい部屋を気に入ってる感じ。

今日からここで食事をしたり、泊まったりすると

声がけをすると

少し緊張した様子。

しきりに、ここはどこ?

ここは老人ホーム?

と聞いて来る。


その度に答えるのだが

答えた先から同じ事を何度も聞いて来る。


夫は、追加で必要な品を実家に取りに行くと言う。

私は、少し母が気になったので、

一緒に待っておく事にした。


夫が居なくなって、一層

母の不安が強くなったのか


「Yさんがね。また一緒に野菜でも作るか。って誘ってくれとるのに、これ、こんなトコに来たら

行けんなる。困ったなぁ。」

「私着の身着のままで来たけん。下着も服も何にも無い。これは、一回家に帰らないかん。困ったなぁ。」

明らかに、さっきまでの母と様子が違う。

ベットに並んで座り、母と手を繋ぐ。

背中を摩る。


「ここ見て。お母さん。下着も洋服もあるから大丈夫よ。」

「もう少し、涼しくなったら野菜作るのは?

今日は暑いけん、またにしようよ。」


私の言葉も余り耳に届いて居ない感じ。


「Yさんが怒りよる。

一緒に野菜作るゆうたのに。

Yさんが、警視庁に連れて行かれた。

おおごとになりよる。

えー。Yさんが、兄さんを刺したっていよる。

どうしよう。

私のせいで、おおごとになって。

私辛い。」

ぼろぼろと涙を溢す。


「Yさんが言うん?Yさんの声が聞こえる?」


「私の頭の中で、Yさんの声が聞こえる。

えー。Yさん、私と籍入れるって言いよる。」


「えっ?でもお母さん、お父さんと結婚しとるしね。」


「お父さん?お父さんは、⭕️んどる。」


あー。そこは、はっきり記憶が有るのね。😄


Yさんと言うのは、幼馴染の近所に住んでいた男性らしい。

母が帰る家と言うのは、今は実家では無く

生まれ育った家を指している様だ。


「ほやけど、私はごにょごによ…

Yさんは、ごにょごにょ…」


母が独り言を言っている。

と言うより、誰かと会話をしていると言った方が近い。


昼食の時間だったが、母がそんな状態だったので

後で頂くとホームの方に言うと

部屋迄持って来て下さった。

私に、お菓子とお茶迄。


「お母さん、ちょっとお茶頂こうよ。

私喉渇いた。」


「うん。飲もうかね。あぁ、美味しいね。」

湯呑みを持つ手が最初は震えていたが

少しずつ落ち着いて来ている気がする。


「これ、何?」とお菓子に目が行ったので

「貰ったから、一緒に食べようよ。」

「あ、美味しいね。かりかりして、甘くて美味しい」


そうしてると夫が戻って来た。


「あら、兄さん。来てくれたん?

あら?それ家の椅子?」


その兄さんは、Yさんに刺されたはずなのだけれど…

そこら辺の辻褄は、何も気にしない。

と言うか、

そのコトすらもう忘れている様子。


私達が帰る時は、

何時もの様に、手を繋いで玄関迄お見送りをしてくれる。

またねー。と手を振る。

何時もの母だ。


母のこの様な様子は、私は初めてだった。

夫にも、さっきの出来事を話す。

上手く表現出来ないが

母の急変振りは、

チャンネルを替えるようだった。

母の中に幾つかのチャンネルが有り

そのチャンネルそれぞれのシチュエーションで

太刀振舞っているようにも見える。


生まれ育った家で今でも暮らしている母

実家で暮らしていた母

デイケアに通っている母


それがどれも現在進行形で

どれもが混濁している様にも感じる。


母は、アルツハイマー型、血管性認知症です。

私の認識では、幻聴、幻覚はレビー小体型認知症の症状だ。

せん妄の可能性も有るのだろうか?


また、母の様に

幻聴が有ったり、独り言を言うのは

心の病気では統合失調の症状だ。

入院やデイケアで、その症状が出ている人とも過ごして来た。

なので、母の様子に然程驚きはなかった。


認知症も、心の病も脳の病気だ。

私が夫の不倫に悩み心が疲弊していた頃

母が、薬の管理が出来ず残っている薬と格闘して訳が分からなくなりパニックになった事がある。


その姿を見て、

あー。お母さんと私は同じ世界に居るみたい。

私達だけ止まった時間の中に迷い込んで居るみたいだなあと思ったコトが有る。


皆何処かしら不自由を抱えていたり

歪みが有ったり、誤作動が有るのかもしれない。

そこも尊重しながら

関わって行けたらいいなと思う。


それには、

自分達家族だけで、抱え込まず

あらゆる方々に助けて頂きながら

それぞれの家族や、ある家族だけが重荷を背負わない様に。

それぞれの日常に大きな支障をきたすことの無い様に。

決まった期限が無いだけに

上手に、心穏やかに付き合って行けたらいいなと思う。

そして、何より母が少しでも穏やかに過ごしてくれる事が1番だ。


長い時間最後迄読んで頂き有難うございました。