鬱病と診断された時、にわかに受け入れられませんでした。
例えば、身体の不調で有れば
血液検査や諸々の検査で
数値として表れる。
この数値だから、貴方はこんな病気に罹患していますよと。
私を診断した先生は、
何か検査をする訳でも無く
幾つかの質問をし
私がそれに答える。
例えば、私が嘘をついていたらどうなのだろう。
嘘は付かなくても、ジャロに訴えられる程
オーバーな表現をしていたらどうなのだろう。
最初お世話になった大学病院は、甥姪っ子が医療に携わっていた。
姪っ子曰く
詐病は分かると。
甥っ子曰く
鬱病じゃないと思うならそれでいいよ。
でも、今の状態は普通では無いでしょと。
だけど、本には鬱病の毎日は、砂漠を歩く様だと書いていた。
私は、それ程苦しくはない。
鬱状態だとは思うけれど、鬱病では無いと思う。
そんなやり取りが幾度となく続いた。
ある時、急に
あ、私今普通。前の自分みたい。
と感じる瞬間が有った。
大急ぎで、先生にそう伝えると
「それは良かったです。ところで、眠れていますか?寝なくても平気だったりしますか?
何だかみなぎる力が湧いて来てますか?何でも出来そうな気がしますか?」と。
どうも、双極性障害の可能性を確認したようだ。
甥っ子に、今私普通なんだと話した。
と、
あのね。普通、人は私今普通とは言わないでしょ。
私、ちょっと変みたいとかは言っても。
だから、今のみけぴは普通じゃ無いんだよ。
ごもっとも。
ぐうの音も出ません。
撃沈。
そんな日が続いていた時
姪っ子にふと言われた。
治療は、自分が病気を受け入れる事から始まる。と
私は、こうして入院して休養を取り、薬をきちんと飲んでいる今治療の最中だと思っていた。
けれど、まだ治療のスタートラインにも立ってないの⁉️
この時間は、一体何だったのだろう。
そもそも、鬱病ってなに?
しょんぼりして元気が無いだけでは無いの?
知りたい。
自分の心、脳に起きている事を知りたい。
鬱病とは何か、これからどうなって行くのか
ちゃんと知りたい。
談話室にあった障害の本を片っ端から読んで行った。
有り難い事に、その頃は文字も目で追えるようになっていた。
感謝している。
治療の最初の関門。
病識を持てた事。
これは、私にとってとても大きな一歩だった。
自分を知る。
自分を俯瞰的に見る。
病気に関わらず、大切なコトだと思います。
先ずは一つクリア。
そうすると、
不思議と人間は元に戻りたい。完治は何時するのか?と欲張りになります。
先を先を知りたがります。
少なくとも私はそうでした。
そのコトは、またの機会に。
最後迄読んで頂き有難うございました。