こんばんは。


今日も、脅威的な暑さです。

今日も、びしょ子でした。

穏やかに過ごせましたか?


大学病院に入院していた時のコト。


食堂に入る手前に

給水機が有り、マイコップで汲み

思い思いの席に着き、食事をします。

自然と所定地が決まります。


自分の定位置に誰かが座っていて

パニックになった経験から

必ず食事の40分前から

座って待っているオジ様もおられました。


たかが、食事の席とは言え

不安や突発的なコトに対応出来ない人にとっては

私を含め

とても大切なコトです。

パニックになるコトを憂うより、

このオジ様の様に対策を練る、練られるコトが

とても大切だと思いました。


その給水機で、割と私の前に並んでいたのが

Sちゃん。

車椅子を看護師に押して貰って移動していた。


Sちゃんは、

同じような若い子達の集まりの席に着いた。

Sちゃんと同じ様に車椅子の子もいる。


食事は、看護師さんがテーブル迄運んでくれる。

来た人から、順に食べて行く。

けれど、Sちゃん達だけは違った。

皆食事が揃う迄待ち

ストップウォッチを持った看護師さんが

「始めます。どうぞ。」と言うと

食事を始めた。

中には、仁王立ちし、中々席に着けない人も居る。

何度も深呼吸し、ようやく席に着く。


時計が私の席の後ろに有ったので

時間確認するSちゃんともよく目が合った。

また看護師さんが

「残り10分です。」と言うと

「はい。」と

寮生活の様な食事だった。


彼女達は、摂食障害だと教えて貰った。

歩く事が困難で、車椅子に乗っている。

座布団は、ドーナツ型で

お尻の骨に当たり痛く無い様にしているとか。

車椅子から、歩行と回復して行く。


食事は、30分。

なので、皆時計を気にしている。


お風呂は、

週Iから週2、そして自分1人で午後から入れる様になる。


彼女達は、殆どが若かった。

そして、幼く感じた。小さく感じた。

そして、とても真面目な感じがした。


Sちゃんとも、親しく話せる様になり

あれこれ話す中で彼女が19歳だと知った。

私には、中学生位に見えた。

話すと、矢張りとても真っ直ぐで

とても繊細だった。

同室の人の立ち振る舞いをとても気に病んでいた。


ある日の食堂では

何時もは、ちょっとした緊張感が有る彼女達のテーブルが賑やかだった。

笑い声迄飛び出している。


何々?とお耳ダンボ。


食事のルールを言い合っていた。

例えば

サラダに付いてる小袋ドレッシング。

これは、

使わないといけない。

だけど、ドレッシング残ってもOK


例えば

ラーメンのスープ

これも残してOK


例えば

エビフライ

えび🍤の尻尾は残してもOK

尻尾美味しいんだよー


可愛いと微笑ましくも有り

笑いながらだけど

真剣にルールにのっとろうとしてる彼女達の

真面目さも伺えた。


私の退院前に入って来た少女は

ぐっと年齢が低かった。

こんな大人の病棟で無く

小児科の方が安心なのでは?とも思った。

その少女も車椅子だったので

摂食障害だとは想像がついた。

にしても、余りにも幼く

ぬいぐるみを抱きしめて

帰りたいと泣いていた。

決められた家族との通話時間の後は必ず泣いていた。


思わず、何年生?と聞こうとしたが

何となく聞きそびれた。

後から中学生だと聞き

聞かなくて良かったとほっとした記憶がある。


同室に入院して来た人も

摂食障害だった。

入院した当初は

食後彼女だけ食堂に30分残っていた。

吐くのを防ぐ為らしい。


摂食の彼女達は

吐くので

手の甲に吐きタコがある。

吐くコトで、歯が胃酸で溶けたりボロボロになる。

実際、病棟のお手洗いも時々

吐瀉物特有の臭いがしていたコトも有る。


摂食障害は、女性特有と思っていたら

男性でもなる人も居るとか。

摂食障害と母親の関係も大きく起因しているとも聞く。

家族の目を気にしながら

自我が育たないコトも要因とされている。


きっと、良い子でずっと来たのかもしれない。


私が退院する時

Sちゃんは

「寂しくなるけれど、退院することはいい事ですもんね。絶対戻って来ないで下さいね。私も退院したら、戻りません。」

と約束をして別れた。


あれから4年。

私、何とか約束守ってやってるよ。

Sちゃんは、どう?

守っても守れなくても大丈夫だから

自分を好きで居てくれたら

とっても嬉しいな。 



最後迄読んで頂き有り難うございました。