ミケコロ 都立中高一貫校高1兄と中1弟 適性検査対策、英語教育等

こんな記事がアップされていました。

 

 

 

これについて、実際に都立中高一貫校に通わせている親の立場から、感想を書きたいと思います。

 

 

    

公立中高一貫校の入試は作文で決まると思われがちですが、実際に勝負がつくのは算数分野が多い。算数に関しては学校の勉強だけでは太刀打ちできないので、やはり塾で私立の勉強をしていた子が強いんです。特に、都内で言えば、小石川・桜修館・両国・武蔵の4校は難関私立を受ける子たちが併願校としているので、同じ土俵で戦わないといけない。

 

実際には、算数分野は弱くても、「作文対策をしていれば受かった」話は聞きます。

 

算数が難しかった年は、算数で差がつかず、作文が得意な子が受かりやすかったようです。

 

また、比較的算数が得意な子でも、入試本番、算数の問題に時間がかかりすぎて他の問題に手をつけられず、結果受からなかった、という話も聞きます。

 

でも、中には激ムズ算数を突破するような子もいて、そういう子はやはり日頃から私立向け入試対策でセンスを磨いていたようです。

 

 

つまり、

 

算数が苦手でも、作文が得意で受かった子がいる。

 

そこそこ算数が得意でも、落ちた子がいる。

 

激ムズ算数を通った子もいる。

 

 

というのが都立中入試の実態です。

 

算数分野の難易度について、プロの先生のブログから拾わせていだきました。

 

 

都立両国中学よ、恥を知れ | 家庭教師継続成立7%の高校教師・塾講師兼業日記 (ameblo.jp)

 

(↑2023年両国の適性検査Ⅲの大問2はクソだそうです)

 

都立中高一貫入試製作者は日本語を勉強せよ | 家庭教師継続成立7%の高校教師・塾講師兼業日記 (ameblo.jp)

 

(↑2022年小石川適性検査Ⅲについて。

「難しく、悪問だった」「捨て問」)

 

都立武蔵もおかしい | 家庭教師継続成立7%の高校教師・塾講師兼業日記 (ameblo.jp)

 

(↑2023年武蔵の適性検査Ⅲ「書き方がわかりにくく、意地の悪さすら感じる」

「IIIが16点で合格というのもあったらしい。」

「適性IIIが16点なんていう生徒は、入学してから数学の授業についていけないのではないか」)

 

2023年夏に都立武蔵中の学校説明会に行った方からの情報では、

2023年適性検査Ⅲの大問が満点だった子が前に出て、解き方について説明してくれたそうです。

大問毎に男女数名の生徒が、自分なりの解法を披露してくれたそうです。

 

 

 

作文一点突破型で通った子は、入学後の学習に躓く傾向があるようです。

 

一方、算数が得意だった子は、入学後もトップクラスにいる傾向が強いようです。

 

算数が得意だった子は、入学前に特別な英語教育を受けていなくても、英語でもトップクラスにいるようです(あくまでも私が聞いた範囲で)。

 

ここから言えるのは、以下のことです。

 

・作文演習ももちろん大事。

 

・しかし作文だけでは学力が伸びにくい。

 

・算数は絶対にやっておくべき。学力の基礎になるから(CPUの処理能力をアップするようなものです)

 

・算数をやりすぎて都立中に落ちたとしても、算数の力は無駄にならない(高校入試でリベンジできるよ)

 

 

 

    

「課題の文章を読んで、あなたの経験を踏まえて書きなさい」というような問題の場合、経験はどんな内容でもいいですが、最後はそれを活かして自分はどう問題を解決したいかという流れにするのが鉄則。たとえば、「友達と喧嘩をして反省した」で終わりじゃなく、そこから何を学び、どう役立てたいかを書かねばならない。どの学校も社会のリーダーとなるような、課題を俯瞰し解決できる子を求めているんですよ。

 

都立中の過去問を解いていけば、求められそうなテーマはだいたい分かっていきます。

 

そして、

 

「何を学んだのか。」

「どう役立てたいか」

 

といった文章(数行でよい)は、

 

ストックしておくと使いまわせます。

 

自分では思いつかなかったら、e塾の金本から丸写しで暗記しておけばいいんです

(自分で何もないところから考えついたら天才よ。

要領よくやって、合格できればOK)。

 

 

    

合格のための作文は別と割り切って書ける「成熟度」が求められます。

 

だから、都立中生って、中身が成熟しているような子が多いんですよね。

 

うちの長男も、都立中受験を終えたころには、驚くほど思慮深い人物に仕上がっていましたよ

(次男はいまだに子供っぽいので、人によります)。

 

 

    

公立中高一貫校に共通する「共通問題」とその学校オリジナルの「独自問題」から構成されているのですが、経験的に「独自問題」と相性がいい子はその学校に受かりやすい傾向がありますのでひととおり過去問をやってみるといいですね。

 

e塾の最新の都立中過去問集(金本と呼ばれる)が届くのが、毎年9月頃。

この金本は直近5年分が収録されています。

e塾で過去問をやり始めるのは9月以降。

 

でも、6年生になった春くらいから、古い年度の過去問からやったほうがいいと思いますよ。

過去問を買うならe塾の金本が一番解説が詳しいのでお勧めです。

 

都立中の過去問は、前提知識一切いらないので、早い子だと5年生でも解けると思います。

 

志望校の傾向と、子どもの弱点を、早めに掴んでおくとよいです。

 

 

    

小学校からの報告書(内申書)もそれなりに配点があるので、担任の先生との相性がよくない子は不利かもしれません。

 

うちの子達はあまり報告書はよくなかったですよ。

 

でも、だからってあきらめるのはもったいないです。

 

報告書はよくなくても、学力試験で抜きん出て合格するほうが、カッコイイですよ!

 

 

 

    

公立中高一貫校にいった教え子の中1の時間割を見たら、主要5教科だけで10科目もあり、驚きました。他の私立難関校でもそこまで科目数多くない。マルチタスクでオールマイティに器用な子じゃないと、入学してからもついていくのが大変かもしれませんね。

 

数学は、「幾何」と「代数」に分かれます。

英語は、文法のクラスと、ネイティブの先生に分かれる場合があるようです。

 

都立中高一貫校は、

 

難関国立大学を目指す学校です。

 

数学が苦手で、私立大文系に行きたい場合には、向かないかもしれません。

 

 

 

    

現場の先生たちは、どの子も取りこぼさず、上にあげたいという思いが強く、勉強のフォロー体制などは私立よりもいいのではないかと思います。

 

私立と比較したことはありませんが、専門家の先生方からの評判も、悪くないんですね。

 

 

    

学校の雰囲気も、私立と公立ではだいぶ違います。私立の学園祭は、企業か大学のように豪華ですが、公立はお金もかけられないので、生徒が先生にかけあっていろいろ交渉したりして、工夫して手作りでやっています。

 

確かに、公立には手作り感がありますね。

 

小学生のお子さんは、私立中の施設の豪華さに目を奪われるかもしれないので、

一切私立中の見学に行かないことも手です(都立中へのモチベーションに支障をきたすかもしれないため)。

 

うちは都立中一本と決めていたので、学校説明会も文化祭も、私立には行きませんでした。

 

(埼玉の私立中入試のときに、立派な施設に子どもが驚いていましたよ。

「近い人はあんな学校に通えてうらやましい」とまで言っていました。)

 

 

    

子どもが実際に学校見学に行くと、私立のキラキラした雰囲気がいいという子と、公立の質実剛健な「学校っぽい感じ」のほうが落ち着くという子に分かれますね。

 

公立の雰囲気のほうがよい、という子もいるようですね。

 

 

    

私立高校無償化の流れはありますが、無償になるのは基本的には授業料のみですからね。兄弟で私立と公立にいかせている親御さんは、寄付金や部活や修学旅行といったオプション部分のお金のかかり方の桁が違うと言っていました。

 

海外研修旅行も、円安の影響で、近年値上がりしていますよね。

 

教育の場は学校内だけではありません。

 

海外研修の費用まで考えると、ギリギリの予算で私立に行くのはあまりお勧めしないかな。

 

大学に行かせるにも、下宿か私立か大学院までか等、不確定なところがありますし。

 

 

    

公立中高一貫校は大学受験の指導も熱心です。私立の進学校は、基本的には生徒任せなので塾や予備校で受験対策をする子が多いですが、公立中高一貫校は、学校で全部面倒見ますというところも多い。実際、夏休みに大学入試のための講座が開かれていたり、先生が個別に見てくれたり、やる気のある生徒には、先生も熱意をもって対応してくれます。公立から東大・京大に受かるような子は、ほぼ学校だけという子も多いです。親が教育熱心で、塾や予備校に大金を投じて、というタイプは少数派ですね。

 

 

都立中高一貫校から、学校の勉強と市販の問題集だけで、東大に受かっている子は、実際に何人もいるようです。

 

塾に通っていても、優秀な子は特待生だったりします(東進の数学特待、スーパーエリート、東大特進の特待等、色々あります)。

 

 

 

    

私学は、先生があまり変わらないので文化が根づきやすいけど、公立は校長はじめ先生方が異動でしょっちゅう変わるので文化ができにくいといいますが、そこはどうですか。

    

先生の異動は確かに多いですが、「旧制高校」時代からの伝統が残っている学校もあり、OB会組織が学校に協力していていることもありますので「校風」は引き継がれていますよ。

 

都立中高一貫校でも、学校によって、カリキュラムも校風も全然違います。

 

前身校があれば、その精神が引き継がれています。

 

小石川なら「小石川教養主義」が前身校から引き継がれています。

 

https://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/upload/18kouritsu_report-4_koishikawa_4P_web.pdf

 

 

前身校から数えると、小石川、両国、富士は創立100年以上。

 

歴史が長く、都心からのアクセスが便利な学校程、OBとのつながりがあるようです。

 

都立は先生の異動が多いイメージですが、10年以上も同じ学校に勤務されている先生も、結構いらっしゃいます。

 

 

安浪先生つながりで、算数の本の評判がよいようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

動画付き問題集です。

 

この動画を観て理解できないようでは、都立中受験は厳しいかと思います。

 

 作文より前に、少なくともこのレベルの算数を完璧にできるようになることをお勧めします。