ホスピス 10 | 「これでもか!」に「負けるもんか!!」

「これでもか!」に「負けるもんか!!」

これでもか!これでもか!と私の身の回りに起こる出来事。大変なことや辛いことばっかりだけど、おかげで色々な経験をしました。せっかくなので記録に残しておきます。

『もう 目覚めることはない』その薬を使うタイミングを私も母も決められずにいました。


その日は連絡した親戚が集まり 一日中 バタバタしていましたが 父は誰が声をかけても 反応せず ただ 「あー・・・ あー・・・」と息を吐くたびに苦しそうに声を出しているだけでした。


私はその声を聞くのが辛かったのですが、でも、なかなか薬を入れてもらう決心が出来ません。


母も同じで 二人で


「苦しいのかな・・・?」


「うん・・・でも、まだ、大丈夫だよね・・・。」


「うん・・・大丈夫だよね・・・。」


そんなやり取りをし、それでも不安で 父の顔を覗き込んで 返事がないとわかっていながら


「お父さん、苦しい?」と聞いてみる。


パチ・・・


えっ? 


返事ができないはずの父が まるで 返事をするかのようなタイミングで瞬きをしました。


「・・・まさかね。」


そんなことを夕方まで何回か繰り返しました。


父は ちゃんと「苦しい」と返事をしていたのです。


でも、私も母も それがわからなかった。


・・・いえ、わかっていたのです。


わかっていながら わからないふりをしていました。


私たちは まだ どうしても 父と別れ難かったのです。


苦しかったでしょうに・・・ 早く楽になりたかったでしょうに・・・ 私たちの我がままに父をつき合わせてしまいました。


父には 本当に申し訳ないことをしました。





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なかなか 更新できない上に ホスピスのことをサックリ・・・なんて嘘ついてしまいました。


やっぱり 父がいてのホスピスなので ホスピスのことだけサックリは書けませんでした。


スミマセン。


もうちょっと お付き合い お願いします。