ちょっと思い出して改めて不思議だなぁ、と思ったので書いておきます。
実家の父は亡くなる数日前、私のことがわからなくなった。
ある日、私の問いかけに対する反応が鈍いので聴いてみた。
「ちょっと、お父さん!私のことわかってる?」
そしたら、「・・・・・?」首を傾げましたよ
「えー!? あなたの娘なんだけど、わからない!?」
「・・・・?」
何で!? 何で一人娘のこと忘れるかなぁ・・・
しかも、毎日、バスに乗って電車に乗って、またバスに乗って遠路はるばる会いに来てるのに
「もしもし! あなた、娘さん居ますよね?」
「・・・・?」
48年も娘だったのに存在すらなかったことにされた・・・
「んじゃ、あなたの奥さんのお名前は?」
「そりゃ、カズエだろう!!」 今更、何を聞くんだ!とばかりにキッパリ!
「え~~~~! お母さんのことはちゃんと覚えてるんだ~~~~。」
ちょっとショックでしたね~、あれは。
そして、孫である息子が「俺のことはわかる?」と聞いたら、ちゃんと名前を答えましたよ。
え~~~~!私のことだけ忘れてるわけぇ
当時は父の末期癌が発覚してからほとんど私が通院も入院も付き添ってたのに!ず~っとお父さんの世話してたのに!何で私のことだけ忘れるかな!と、少々、腹立たしかったけど、今、思い出すと腹立たしさとか悲しさとかは全くなく、ただただ・・・・
面白い!!
私、芸人じゃないけど、「オイシイ」って言うの?
当時も「今度、私のことわからないって言ったら『私は吉永小百合です。』って言ってみよう!」とか面白がってたけどね。
ま、叔母に「何バカなこと言ってるの!」と止められましたけどね。
それにしても、不思議ですよね。
絶対に忘れるはずのない一人娘のことをきれいさっぱり忘れるなんて。
人間の脳みそってふ~し~ぎ~
ただ、息を引き取る間際・・・というか最後の薬で眠る間際は何だかわかってたみたい。
それも不思議。
ホントに不思議・・・と思う出来事でした。