先日、息子の髪の毛を切った
「髪の毛を切った」と書くと、数文字で終わるけど、四肢麻痺のデカイ男の髪の毛を切るということはそれはそれは大変なことで・・・、まぁ、それはいいとして。
とにかく、息子の髪の毛を五分刈りより短く、二分刈りくらいにした
義父は息子の頭を見て「おっ！ さっぱりしたな！」と言ってくれたのに夫ときたら
「えっ～っと、アレに似てる！ あの芸人！」
「えっ？ 誰？」
「ほら、ほら、え～っと・・・、あっそう、そう
サ～ンペ～イで～す！ってやる奴！」と手を顔の両脇でスイ～スイ～と動かした
夫よ
それはないんじゃないの
私たちがどんな大変な思いをして切ったと思ってんのよ
体の自由が利かない人間を散髪するって、切る側はもちろん、本人もどんなに大変か
家でお風呂に入れてやれないから、切った後の細かい髪の毛を全部落とすまで頭をベッドの上で洗ってやることがどんなに大変なことか
夫よ それがアンタにわかるか～～
・・・・と、私は心の中で叫んだ。
だって本当のことだったから
本当のことだからしょーがないな、と思った私だったけれど、その後、息子がションボリしてしまったので慌てた
「だ、大丈夫よ！ もみ上げがあるからお父さんには似てるように見えたのよ！ もみ上げを短く剃れば大丈夫よ！ すぐに剃ってあげるからね！」
息子は夫の言葉に傷ついてしまったのだろう
そうよいくら本当のことだからって、面と向かって本人に言ったら傷つくわよ
しかし、慌ててカミソリを持ってきた私に向かって肩を落としながら息子は言った。
「俺、手がこんなだから・・・
サ～ンペ～イで～す！って出来ない・・・・。」
え～～～ そっちか～～～～い
ふ～
まったく人騒がせなヤツだぜ