心臓発作じゃないの!? | 「これでもか!」に「負けるもんか!!」

「これでもか!」に「負けるもんか!!」

これでもか!これでもか!と私の身の回りに起こる出来事。大変なことや辛いことばっかりだけど、おかげで色々な経験をしました。せっかくなので記録に残しておきます。

義弟の家に電話をしてほどなく義弟一家が病院に現れた。


『現れた。』という言い方が適当かどうかわからないけど、私にとっては『現れた』感じだった。


なぜなら、義弟一家が広い廊下の向こうから家族全員4人揃って歩いて来たから。

まさか、4人揃って来るとは思ってなかった。


だって、義弟も不規則な仕事でこの時間に家に居ることはまず無いし、2人の息子たちもそれぞれ学校とバイトと遊びで家に寄り付かないって、いつも義妹が言ってたから。


それなのに今日は家族全員が家に居た!?


何だか不思議・・・まぁ、これは『不思議』の序の口。


まだまだ続く不思議な出来事は後日。





義妹「お義母さんは!? 大丈夫なんでしょ!?」


私 「・・・ダメみたい。」


義妹「うそ!? うそ~~~~!!」




いきなり泣き出す義妹に私は「しっかりしてよ!」と言い続けた。


子供の頃、実の両親が離婚して実母と生き別れた義妹と姑である義母との間には私にはわからない絆があり、義妹にとって今回の義母の件はこれからの義妹の生活にも大きな影響を及ぼすことになる・・・私と義妹の関係にも。






義弟一家が到着して数分もしない内に医師が機械を止めると告げに来て、私たちは部屋の中に入った。


いろいろな機械に囲まれたベッドに横たわる義母に「お義母さん!お義母さん!」と義妹がすがりつき、義父も義母の顔をさすり、義弟も甥っ子たちも泣いていた。

私は・・・泣けなかった。


落ち着いていた、というのとも違う。


あれは何なのだろう・・・他の皆が取り乱す姿を見て泣けなくなった。


『実母ではなく姑だから泣かない』訳ではない。


私は姑を頼りにしていた。


姑も私を頼りにしていた。


私たちは仲が良かった。


正直、私は夫よりもずっとずっと姑を頼りにしていた。


その姑が死ぬ!?死んだ!?居なくなる!?


私には理解できなかった。


目の前で起きていることを現実として全く受け止められずに、またもテレビの中の出来事を見ているように私は横たわる義母とすがりつく義妹たちと、そして義母の周りを囲むたくさんの機械を眺めていた。


その中にポンプのように上下運動をしている機械があり、そのポンプの中の真っ赤な液体が私の視界に飛び込んできた。


血!?


どういうこと!?


義母はエラく元気な人だった(笑)。


風邪なんか引いたって一日で治す!自分がどこかに遊びに行こうと思っている前にひいてしまった風邪なんて気合で隠し通す!そんなスーパー婆さんだった。


いやいや、とても「婆さん」という感じじゃないんです(笑)。


いつも、しゃきしゃき動いていて、何でも自分で決めて自分でやっちゃうスーパー主婦。


自転車もかなりのスピード出して、義父には 『自転車暴走族』と呼ばれていた(笑)。


そうそう、口の悪い義弟一家は『○○(←ウチの地名)の魔女』って呼んでるって言ってたっけ。


けれど、そのスーパー主婦もここ数ヶ月、体の不調をたびたび訴えていた。


自転車を漕いでると心臓が苦しい。


スピードの出し過ぎという訳ではなく、スピードを出さなくても苦しい。


そこで2泊3日で心臓の検査を念入りにしてもらったのだけれど、結果は特にこれといった異常はみられないとのこと。


その後は椅子から落ちて腰を打って自転車にも乗れないスロー生活をしていたせいか、心臓のことは忘れたように元気に生活していた。


そういう経緯もあって、私は義母の具合が悪くなったのは心臓発作だと頭から信じて疑わなかった。


でも、じゃ、あの大量のは何???


お義母さんの心臓から出したの???