私がオーストラリアの永住権を取得したのが2005年のことだ。
海外で暮らしたいと思った20代後半…。東京で会社員をしていて、今から考えれば面白い仕事もさせてもらっていて、友達もそこそこいて、楽しい生活だった。
それでもこのまま日本で会社員として働く将来が自分には想像できなかった。海外生活に挑戦してみたいとか、将来何かあったときのために日本で生活する以外の選択肢を用意したいとか考えていた。
永住権を取ろうと思う前、オーストラリアは全く未知の国。実は来たことすらなかった。
海外で長期間生活するためには、ビザの問題は必須(これは今でもそう思う)だと思ったので、永住権が取りたいと思い、オーストラリアを思いついた。家族や周りの友達に自分の計画を話すとびっくりされた。
後になって知るのだが、自分のケースはかなり特殊だ。こちらで知り合った永住権を持っている友人知人のほとんどは、
- ワーホリや留学でオーストラリアに来て、その後就労ビザから雇用主がスポンサーになって永住権(雇用主氏名ビザ)を取得するパターン
- 配偶者(結婚、婚約、パートナー等)として永住権を取るパターン
のどちらかで、来たこともない、誰も知らない国にいきなり海外から永住権を申請するっていう話はかなりまれで(オフショア申請という形で海外からも永住権の申請はできる)。日本人に限っていうと、自分以外に聞いたことがない・・。
私が取得したのは、「独立移住ビザ」といって、自分のポイント(職種、経験年数、学歴、英語力)のみで申請できるため、職場も自由に選べて最も自由度が高い。その代わり難易度が最も高い。
それでも当時は今に比べて独立移住ビザの取得がまだ可能な頃だったと思う。このビザはオーストラリアで不足している職業でないと申請できない。政府によって職業リストがコロコロ変更されるのだが、自分が申請した職業は今のリストにはないと思う。
移民法もコロコロ変更されるので、要注意自分で移民局のホームページなどをまめにチェックして最新情報を入手できない場合は、移民書士やコンサルタントに相談することをおすすめする。
私の場合は、日本からの申請だったので、シドニーにいた移民書士の方にビザ申請の代行サポートをお願いした。そして東京で会社員を続けて、地道に貯金しながら粘り強く移民局の連絡を待った記憶がある。
結局、オーストラリア永住権を思いついてから取得までに2年半もかかってしまった。
ブリスベン空港にスーツケース2つで到着したのは2007年7月。オーストラリアの永住権取得からさらに2年以上も後のことだった。長かった~
オーストラリアの永住権が取れて本当にうれしかったけど、東京の快適な生活や仕事を捨てて、誰も知らない国に身1つで移住するリスクはかなり大きかった。けれど当時の自分は、移住を決行しないで後々後悔するよりも、行動する道を選んだ。
あれから15年間経った(しみじみ・・・)
いろいろと大変なこともあったけれど、自分はオーストラリアに来て本当~~によかったと思っている。移民にとってもとても懐の深い国だと思う。
オーストラリアの永住権のメリットはたくさんある。
自分が大学に入り直して、今の職業につけたのも、オーストラリア政府からの奨学金がもらえたことなどが大きい。またこのテーマについては機会があれば紹介したいと思う。
なので、オーストラリアの永住権を目指す人にはぜひとも頑張ってもらいたい
但し、永住権は決してゴールではない むしろスタート地点だ。
率直に言うと、その先の異国での生活を頑張れるガッツや柔軟性がないと異国での生活は厳しいんじゃないかと思うので、向き不向きはあると思う。