「争う生き物」
3000年にもおよぶ、アラブ人とユダヤ人の闘争。
絶えず世界のどこかで争いは起こっています。
特に最近は国と国ではなく、同じ国の集団同士での争いが多いようです。
戦死者の数が減り、かわりに紛争や暴力が増える傾向にあるようです。
犯罪による死者は一年で55万人にものぼると言われていて、女性が犠牲になる事件では、その約58パーセントが親密なパートナーか家族の手によるものだそうです。
女性や子供達にとって一番安全であるはずの家庭が、最も危険な場所でもあると言うから驚きです!
争いや暴力、犯罪の影には貧困や差別、宗教上の問題、そして個人間での恨みや妬みなどがあり、日本でも恋愛感情のもつれからくる女性がらみの事件などが頻繁に起こっているのが現実です。
人は争いを好む生き物なのでしょうか?
まず人に近い類人猿を見てみますと、チンパンジーの場合争いの中で最も多いのはメスをめぐるオス同士の争いなのだそうです。オラウータンやゴリラは一夫多妻、チンパンジーは多夫多妻型の群れを作っていて、どちらもオス同士の争いがしばしば起きるようですね。
争う時の武器になるのは牙で、時には殺してしまうこともあるそうです。
人間で言えば前歯から三番目にある歯が元々は牙で、今は犬歯と呼ばれています。
この人間の犬歯(牙)は700万年前頃から少しずつ短くなっていったのではないかと言われていますが、そのひとつの原因は人が一夫一妻の社会を築いていったからではないかと見られています。
つまり争う必要がなくなり、牙を失くして次第に穏やかな性格になっていったのですね。

ある研究によれば大昔から人間は暴力的な面はあったようですが、集団同士での争いはほとんど無かったのではないかと言われています。集団間での争いは階層化が生まれた比較的現代に近い時代から始まったのだそうです。そして集団同士の争いでは、攻撃力の弱い集団が攻撃力の強い集団に対して、その攻撃を止めようという心理が働き、相手に対して躊躇なく攻撃する傾向があるそうです。
私達の空手や武術も皆その始まりには「争い」がありました。
空手の団体などは今も流派が分裂、対立を繰り返しています。
人間である限り競争は続き、「争い」が止むことはないのかもしれませんね。













 「でんでん太鼓」
手と胴体にたとえた太鼓を振りながら、いかに力を抜くのが大切かを南里先生が力説して下さいました!
ありがとうございました!押忍。 織田