オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は29日、フィリピン政府が申し立てていた南シナ海をめぐる中国との紛争の仲裁手続きを進めることを決めました。

今後、フィリピン側の主張を検討するための聴聞会を開くことになり、フィリピン政府は決定を歓迎しています。

一方、中国は、当然のことながら、仲裁手続きを受け入れない姿勢を示しています。

中国は、関係国間の交渉による解決を唱え、仲裁裁判所に管轄権はないとして仲裁手続きを一貫して拒否していました。

南シナ海の領有権問題では、フィリピンのほか、ベトナムや台湾、マレーシア、ブルネイなどとも対立しているという厄介者ですね。

仲裁裁判所は今回、フィリピンが国連海洋法条約に基づいて申請した7件の事項を取り上げる権限があり、中国が仲裁手続きをボイコットしているからといって裁判所の管轄権がなくなるわけではないとの判断を示したことは一歩前進です。

領有権のような国家間で争いがある問題は、やはり国際法にのっとって解決すべきです。

中国が主張するような二国間協議で解決することになれば、力の強い国が勝つのはわかりきっていることですからね。

今回の仲裁手続きの開始決定と中国の経済成長の低下が、中国の横暴な態度を少しでも変えてくれるとよいのですが。










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