予防的立法事実?
日本国旗を損壊するなどした場合に処罰する日本国国章損壊罪(国旗損壊罪)の創設に向けて、自民党内で議論が進んでいます。自民と日本維新の会の連立与党は今国会で新たな法律の制定を目指しているが、憲法が保障する表現の自由への抵触や法的位置づけなどの問題がありますね。法律が守るべき国民の感情(感情法益)の保護は現行法にも存在しますが、現代刑法学には法益の明確化・限定化の流れがあり、新設はその流れに逆行します。国民感情を守るなら、侮辱目的の行為だけが禁止されるべきであり、侮辱目的を外す議論とは矛盾しますね。法律の制定は、立法事実の存在が必要なのは法律を勉強している人の常識ですが、国旗損壊罪は立法事実が存在しないという問題点があります。国民民主党の玉木代表も立法事実があるとは言えないとしながらもこの法律の共同提案者になっています。滅茶苦茶な人ですね。立法事実がないことを指摘されると、「予防的立法事実」という言葉でごまかそうとしている。「予防的立法事実」があるから法律を制定することが認められたら、どんな法律でも制定できてします。少なくとも刑罰が適用される刑法は、立法事実がなくてはいけません。「予防的立法事実」といういい加減な理由で刑罰を 伴う法律制定を認めてしまえば、政府の思い通りになる。これは避けないといけません。