翁、満九十三歳と相成りました。
周囲を眺めてみると、友人、知人の数の減ったこと。
住所録の丸々2ページが全部故人で埋まっている所もあります。
年賀状の数もめっきり少なくなりました。
一番激しい変化が同級生の激減です。生存者が少なくなったのに加え
認知症患者や入院生活者オンパレード。極端に言ってみれば、
所謂社会生活をまともに送っているのは、この翁一人という有様。
如何に九十歳の壁を超えるのが難しいかを、如実に語っています。
皆さんの分を預かっているような気分になり、一日一日を大切にしてはいますが。
定期健診に行っている病院のロビーに、大きな彫刻が飾ってありました。
題して 風に祈って
この翁、故人たちの冥福を祈っています。