人間を長年やっていても、勘ちがいをしている事が多々あります。
それも長年に亘って。
林や森に足を踏み入れると、相変わらず小鳥たちが囀っているのが聞こえてきます。
天気も良いし、小鳥たちもおしゃべりに夢中なんだろうな思います。
時には口笛で同じ様な鳴き声を真似てやると、暫くしてお返しをしてくることもあります。
今年は気候の変化の所為か、小鳥の居場所が変わっているようです。
近くの池は高木と雑木に囲まれていて、片側は公園となっています。
公園側からはその樹々に遮られて池は見えません。
公園を斜めに横切ると近道になるので、木の根っこに躓かないようにして
よく利用します。
以前、宅のクロガネモチの赤い実を啄んでいたヒヨドリが、居場所を変えたのか
池の枯れ木を集合場所にしていました。
或る日、公園に足を踏み入れたら、このヒヨドリが
頭上横からけたたましく、ピーピーと鳴きます。
4-5歩進むと叉真横でピーピーと、
横について来て鳴き続けます。
池の端に達した所で、鳴くのを止めました。
最初の2-3回は挨拶かなと思いましたが、
やっと気が付きました。
これは、ヒヨドリが闖入者を威嚇していたのです。
これには長い間、気が付きませんでした。
昔は森だったこの場所は、彼等の方が先住者であったのですから。
私たち闖入者に対する、警告とも知らずにいたこの勘ちがいに気が付いたのでした。
それも長年に亘って。
この威嚇は、彼等の習性としてこれからも受け継がれていくのでしょう。