西尾市資料館で開催された企画展・大給松平のお殿様と転封~西尾までの道のり~に行ってきました。これは西尾藩最後の藩主である大給松平家(おぎゅうまつだいらけ)の江戸時代における引っ越しのに関する展示です。これは普段語られない部分なので興味深かったです。
11回の引っ越し
江戸時代の大名は幕府から領地替えを命じられることがよくありました。これを転封(てんぽう)その理由は以下のように様々です。
・失政などによる懲罰的なもの
・幕府の役職就任のため
・外様大名の監視
・軍事的な目的
転封を命じられた大名は拒否すると改易(かいえき)といって、取り潰されるのでイヤでも転封のための引っ越しをせざるをえません。大給松平氏は明治になるまで11回もの転封がありました。
基本自腹
転封は幕府の命令ですが引っ越し費用は基本、自腹です。現代の家庭や会社の引っ越しよりもかなり規模が大きく、藩によっては何千人の家臣や家族がまとめて移動するわけです。家財を運ぶ人足や運搬費も自腹。大給松平家も幕府から借金をしてまで引っ越ししています。
付いてきた寺や職人
今回学んだ事のひとつに転封は菩提寺や職人たちも付いてきていということ。例えば大給松平家の菩提寺・盛厳寺は転封の度に移転しており、現在も西尾市にあります。
また国友の鍛冶職人も大給松平氏に付いてきて、各地で刀の鍔(つば)を制作するなど、引っ越しは武士だけではありませんでした。まさに星野源さん主演の引っ越し大名の世界です。
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