令和四年(2022)4月13(水)のnhk歴史探偵「戦国の忍び」は戦国時代に関東で活躍した忍者の特集でした。
忍者といえば伊賀(三重県)、甲賀(滋賀県)というイメージがありますが、後北条氏が治める関東でも忍者が活躍していた痕跡が残っているのです。
全部言ってしまうとネタバレになってしまうので、私が視聴していて興味深かったポイントを感想で書いてみます。
●土製の武器●
まず東京都八王子市に残る八王子城(日本100名城)から土製のまきびしが出土しました。
八王子市教育委員会文化財課の村山修さんによると、最初は鉄砲の玉?と思っていたら、どうやらまきびしということが判明。
でも土製、つまり陶器(焼き物)のまきびしなんて、踏んだら簡単に割れてしまうのでは?という疑問から強度を測定することに。
地元である八王子の土で作品を作っている陶芸家・嶋田英也さんに復元協力して頂き、完成品の強度測定を三重大学に依頼しました。
その結果は以下の通り。
・2.5mmの木材
・0.3mmのステンレス板
これを貫通!
戦国時代の足軽などは裸足、もしくは草鞋(わらじ)なので、踏んでしまうと足に思いっきり突き刺さりそうです。
また三重大学工学部助教授の馬場創太郎さんによると、土製で構造もシンプルなので、一度作り方を教えれば子どもでも作ることができるのでは?ということで、大量生産もできるという点を指摘。材料は土ですからね。
●石製の武器●
次に手のひらサイズの六角形の石の薄い板が発見され、これは手裏剣の原型と考えられるものだとか。
石の種類は緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)というもので、埼玉県所沢周辺ではよく採れるものらしい。
これについて一級石材施工技能士である木村希さんは、カナヅチで復元品を作り、大工なら簡単に作れるという感想を述べられました。
●忍者の頭領は…●
忍者による城攻めの記録も残っていました。
足立区郷土博物館に収蔵されている北条氏康の書状の中に『葛西城を忍びを使い乗っ取ってほしい』という依頼状が残っていました。
報酬は葛西城近くで四ヶ所の所領と五百貫門(約5,000万円)という莫大なもの。
これは誰に宛てたものかというと、地元豪族の『本田どの』。
本田氏とは、現在の埼玉県深谷市周辺を拠点にしていた豪族で、本田館の裏には堀跡や13mの崖もあり、忍びの訓練場だったのではないのか?といわれています。
この本田氏率いる集団が忍者(忍び)と考えられ、葛西城攻めに活躍したそうです。
また記録に残る忍者を使った大名は、北条、武田、今川、梁田、尼子、毛利、島津などがいるので、地方の忍者はどうだったのか興味がわきました。
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