3月28日(土)の北海道新聞朝刊、
現代かわら版に田舎で働き隊!が取り上げられました
見ていない方が多いと思いますので、
文章をここでご紹介しておきます
【田舎暮らしの芽 育て】
都会の若者を農山村へ-農水省が新規事業-
農作業体験、住民と交流
受け入れ側にも刺激に
都会の若者を過疎の進む農山村に呼び込もうと、
全国でNPO法人やまりづくり団体が動き出している。
ところが、あこだれの田舎暮らしと現実のギャップは大きく、
定着しないケースも少なくない。
そこで、まずは田舎を知ってもらおうと、農水省が3月に始めたのが
新規事業「田舎で働き隊!」。
道内でも三笠市や石狩市などで若者が農作業などを体験した。
研修を通し、彼らは何を感じたのだろうか。
「ようこそ、三笠へ―」。
今月24日午後3時過ぎ。
「田舎で働き隊!」の参加者が乗ったマイクロバスが、
宿泊先の三笠市名井の寺院に到着した。
地元農家や農協婦人部の女性たち約30人が、
拍手と横断幕で出迎えた。
三笠での研修を引き受けたのは、企業向けの社員教育や
大学生が対象の企業研修などを行っている札幌の民間企業JICC。
ここでの研修は二泊三日の日程。
地域おこし活動にかかわっている道外の大学生を中心に28人が参加した。
「援農ではなく、農村を体験し、三笠の人たちを知ってもらいたい」と、
同社の島田昌幸社長(26)は研修の狙いを話す。
現地で研修をコーディネートしたのは、
昨春、市内の「渡辺農場」に就職した谷崎誠さん(30)。
子供向け野外活動の指導者だったが、島田社長のつてでここに来た。
農作業もやるが、仕事の一環として農場をフィールドに
子供の野外活動を企画・運営している。
初日、研修の始まりは、うどん作り。
地元農家と一緒に小麦粉を練った。
夜は地元産の米や野菜、農産加工品を使った料理を囲みながら、
地域の人たちとの懇談だ。
2日目、市名井の農家で野菜の苗の管理を学び、
梅園の「邦梅園」では梅の枝の剪定作業を体験した。
3日目は午前中に研修の反省会を行い、バスで三笠をたった。
高知大学森林科学学科3年生の井上さんは、
「到着した日、町の人たちが熱烈に歓迎してくれたのが心にしみた」と、
この町が気に入った様子。
「将来は地元の高知県で田舎と都会をつなぐ仕事にたずさわりたい」
という希望を持つ。
「おいしい農産物、温泉、梅園、あったかい人たち。
三笠のすばらしい資源をうまく発信してほしい」とエールを送る。
三笠にとっても、彼らの来訪が刺激となった。
谷崎さんは「若者の受け入れをきっかけに、今までつながりのなかった
地域の人同士が話し合うようになった」と変化を喜ぶ。
「若者との会話で、三笠の良さを再認識した人もいるようです」