先週最寄りの駅のTYUTAYA系の書店に行きました。
プレゼント用にマンガ「BLUE GAIANT」を購入する目的でした。
その書店のコミックの本棚は青年誌用が8台ほどあって、出版社別に分かれています。「BLUE GIANT」は小学館の棚、ふと隣の講談社の棚を見て驚きました。
本棚の上から3段目を「娘の友達」がほぼ独占していたのです。
表紙全体の絵柄が分かるように1~3巻が間隔を置いて並べられ、その間に同じく「娘の友達」が隙間なく普通の並べ方で挿入されていました。
本棚に並ぶその3巻分の表紙に打たれました。
佇まいのある美しい絵に。
「娘の友達」の隣の本棚は2020年マンガ大賞を受賞した人気作品「ブルーピリオド」でした。
そして今日、同じ書店に行きましたが、新刊本の本棚を見ていたら、20代前半ぐらいのカップルがやってきました。男性の付き合いできたようでしたが、女性があの本棚でふと目にした「娘の友達」を手に取ってペラペラめくっていました。それを本棚に戻すとほかの本は手に取らずに男性とともに行ってしまいました。
前置きが長くなってしまいましたが、
この作品を勧めた店員も、先ほどの女性も、
僕と同じものを感じ取ったのかもしれないと思われました。
それはこの作品の描写、特に如月古都の描写から漂う、
含みのある美しさというか、
しっとりした美しさというか、
それは表層はエロスを伴わない、それでいて内に何かを感じさせるもの、
佇(たたず)まいのある美しさとあえて表現したいもの。
想像の域を超えませんけれども、
カップルできた若い女性が「娘の友達」を手にしたのは、単行本の表紙の絵が並々ならず美しいと感じたからではないでしょうか。
「ToLoveる」シリーズの矢吹健太朗さん、「君のいる町」の瀬尾公治さんです。
両人いずれも独特の美しさを表現しています。
萩原あさ美さんの描くヒロイン古都も独自の含みのある美しさや可憐さが息づいています。
透明感のある色彩だけではなく、線描による効果がそんな独自の佇まいを生み出しているのです。
また機会を改めて書きますが、僕は「娘の友達」を読んで、マンガの線描の効果と重要性を改めて思いました。
「娘の友達」第3巻表紙(モーニング KC 講談社)
5・13日発売予定の最新刊の4巻が書店の本棚になかったのはコロナウイルスの影響で入荷が遅れているのか、それとも売り切れたのか分からなかったのですが、
今回の最後にあなたに伝えたいことがあるとしたら、「娘の友達」はヒロインの絵の美しさや表現の深みも味わえる作品だということですよ(^.^)