この言葉を意識して聞くようになったのは、ライトノベル「僕は友達が少ない」の主人公の妹、羽瀬川小鳩がよく口にしていたからです。彼女はアニメの影響で真祖の吸血鬼であると自称し、兄の小鷹のことを我が眷属と呼んでいたのでした。
その後、眷属という言葉が魔界系や異世界系の物語でよく使われていることに気づきました。
身内のものを「家族」と呼ぶよりも厳かな雰囲気に合うし、「家族」以上に広がりを持つ言葉なので便利だったということもあるかと思われます。
アニメ「赤い約束」でも眷属という言葉が出てきます。しかしこの使い方は「はがない」の小鳩のいう家族や身内のものというものではなく、ヴァンパイアのために血を提供して永久の時を共に生きる従者という意味が付せられています。
ヴァンパイアの血を飲み眷属となったものは、不老の身体をもらう代わりに、ヴァンパイアの命令は拒めず、血をずっと与え続ける存在となるのでした。
瑛里華の母、伽耶の眷属として紅瀬桐葉が出てきますが、彼女は伽耶の気まぐれで記憶を消され、主人を探す旅を何度もさせられていました。
主人公の孝平は、実は終盤で瑛里華の「眷属」になるか決断を迫られるのですが、彼の答えこそがこの作品のテーマを体現するのでここは見てのお楽しみとだけ書いておきたいと思います。
ヴァンパイア系の人気マンガ「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」では、ヴァンパイアは夜の眷属の王と表現されています。ここでの「眷属」の使い方は、魔物の仲間たちぐらいの意味ですね。
作品によって微妙に異なる「眷属」という言葉、そんな切り口から、「赤い約束」を見てみるのもいいかもしれませんね(^^)