「食戟のソーマ」第11巻では選抜大会の準決勝でソーマと美作昴が対決します。
ソーマのライバルのタクミをも破ったスバルの驚異的なトレース能力と心理的な狡猾な揺さぶりに対して果たしてソーマはどう対応するのか。
メニューはビーフシチュー対決。
対戦前にソーマが試作したビーフシチューをエリナが試食したのですが、ソーマのビーフシチューには根本的なものが欠けていました。それは定食屋で作っていたビーフシチューとメインディッシュで出てくるビーフシチューの違い。
ソーマはその差を埋めるべく残された時間に試行錯誤を繰り返します。
そして、準決勝当日、昴はソーマの思考と技術をトレースしてやはりソーマの料理に類似させたうえでそれを超えるような要素を付け加えた逸品を作り上げました。見事な料理。
これでソーマは敗北かと観客や審査員たちに思われましたが、ソーマは思いもよらぬ料理を作り出すのです。
牛肉の遊園地へお連れしやしょー
という言葉とともに。
それは牛肉のいろいろな部位(テール、ハラミ、ヒレ、頬肉など)を使って一見ごっちゃまぜにするのでした。
しかし、それが見事な組み合わせだったのです。ソーマはそのヒントを筑前煮から得たのでした。これは昴に全く予想もつかない組み合わせでした。昴はうろたえ、試食した審査員の軍配はソーマにあがります。
今まで歩いてきた道のり
試してきた途方も無い味の組み合わせ
その引き出しを総動員して構築し続けた
アタマんの中で!!
そう、ソーマは食戟の調理が始まってからもずっと構築し続けていたのです、頭の中で、この食戟にふさわしい料理を。
それは単なる即興を超えたたゆまない最善への努力。コピー能力に頼った昴には到底追いつくことができない境地でした。
昴は負けを認め食戟で獲得した調理道具を過去の対戦者たちに返します。そして退学を望みますが、ソーマもそしてタクミもそれを止めるのでした。料理が好きならの道を歩め、こう諭すかのように。
この11巻も心動くことが多かったです。
あなたも「食戟のソーマ」に興味が高まったらぜひどうぞ(^_^)