劇場版「遊☆戯☆王」についてのブログも5回目、今回は海馬瀬人を取り上げたいと思います。
というのも、海馬が今回の劇場版の陰の主役のようなものだったからです。
海馬は初代「遊☆戯☆王」において武藤遊戯の別人格アテムとの戦いに敗れました。その雪辱のため、アテムとの戦いを切望します。
なんと劇場版では、千年パズルを再び組み立てることで、アテムを冥界から呼び戻し、戦おうと画策するのです。執着しすぎではないか?と僕も思いましたが、海馬にはアテムに敗北したことがぬぐいきれない屈辱だったのでしょう。
その計画に、異次元を行き来できる藍神も絡み合い、海馬、遊戯、藍神の三つ巴の闘いのような展開を示していきます。
海馬がすごいと思ったのは、進化した次元の人類プラナである、藍神とのデュエルで互角に戦ったことです。藍神は普通の人間を異次元へ飛ばすほどの力を持っています。彼は異次元からモンスターを召喚しながらも海馬の強じんな意思に最後は苦戦しました。海馬の面目躍如です。
海馬はトーナメント戦で藍神に勝った武藤遊戯とデュエルしますが、初めはアテムの器とか認めていなかった遊戯を、最後はライバルと認めるに至りました。
卑怯を排し、海馬コーポレーションの統括者としてではなく、あくまでも一人のデュエリストとして、デュエルで決着をつけようという海馬の姿勢は、気高さも感じます。
後半では遊戯に運命をゆだねて、世界が闇に包まれることを協力して防ぎますが、映画のラストでは、アテムとのバトルを実現するために、己の存在をかけてまさかという行動をとります。
僕もこんなことまでするのか、あるいは有りえるのかとは思いましたが、そこが海馬の執念と矜持なのでしょう。ラストは遊戯が少し霞む印象さえ受けました。
海馬瀬人もやはり伝説のデュエリストとしてふさわしい男子だったと僕は思いました。
海馬がいてこそ、やはり遊戯も光るのです。