春画とは浮世絵のジャンルで人間の性愛をおおらかに描いたもの。簡単に言うとH系の浮世絵です。葛飾北斎や喜多川歌麿といった名高い浮世絵師もたくさん描いていました。水準の高いものは他の浮世絵と同じく、幕末や明治初期に外国人が買い求めて祖国に持ち帰りました。
今朝の京都新聞をみると、明日2月6日から4月10日まで左京区岡崎の細見美術館で「春画展」が開催されることを知りました。
春画的なものは平安時代から描かれてきましたが江戸時代に浮世絵の発達とともに隆盛を極め大名から庶民までが楽しみました。明治以降は欧米の道徳観によってタブー視され日の目を見なくなりましたが、近年内外で研究が進んでいます。2013年には、イギリスの大英博物館で「大春画展」が成功し世界から注目されました。いまでは日本の面白い伝統的コンテンツの一つになりつつありますよ。
僕も展覧会で見たり個人蔵の春画を見たことがありますが、正直言ってマンガのようにも感じました。特にギャグ的要素のある作品が印象的でしたよ。道徳観によっては不快に感じる人もいるとは思いました。あとは伝統的に日本は性愛を罪悪視せずにおおらかに対応してきたんだなぁという感想も。
最新号の『ジャンプスクエア』を読みましたが、「To LOVEる ダークネス」は相変わらずH系の表現が多いですねw。けれども、そこに卑しさが感じられないのは、絵の綺麗さと相まって、ギャグ的要素が添えられているため、笑い流せる軽みがあるように思います。ユーモア春画の系譜を少し引いているとも言えなくはないかもです。
ちなみに細見美術館開催の春画展は18歳未満は入場不可、賢明な判断だと思います。
あなたが成人なら大英博物館も認めたこのジャンル、一度見てみるのも悪くないですね(^_^)
- 京都にある国際日本文化研究センターは春画のコレクションを所有し研究を進めています。下記はその研究者が著したもの。
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