以前のブログにも書きましたが、僕は結構和歌が好きで、いい和歌や短歌に出会うとしみじみします。古き世から和歌には露を詠んだ歌が少なくありませんが、綺麗なものというよりは、儚いものの象徴でした。
生ひ立たむありかも知らぬ若草を後らす露ぞ消えむ空なき
これは源氏物語からの引用。光源氏最愛の女性となる紫の上、その幼少時代につまり若紫と呼ばれる時に、その祖母が詠んだ歌。命短い祖母が、母のいない孫を心配して三十一文字に託したのです。
どのように育って行くかも分からない、若草のような若紫を置いて先立つ露のように儚い命の私は消えようとしても消える場所がない。
そんな意味になるでしょうか。
和歌も日本が育んできた大切な表現と今更ながら思われました(^_^)