ギターでコードを弾く奏法は大きく二つに分られます。
一つは弦を一度にピックや爪などでジャラっと弾くストローク。
もう一つは弦を一本一本連続で素早く弾くアルペジオ。分散和音とも呼ばれます。
以前のブログにも書きましたが、僕は指で弾くアルペジオが好きです。
というのも、アニメソングのエンディング曲によくある切ない情感をしみじみと表現できるからです。
また、ギターユニットを組んでいる相方にも言われるのですが、僕はストロークよりもアルペジオを弾く方が得意のようです。そして、これが僕の持ち味になっています。
そうなったのには、偶然も作用しています。
ギターを身に付けたいと思ったとき、僕はいつかアルペジオを身に付けたいと思っていました。僕が弾きたいアニソンエンディング曲に合うと思っていたからです。
しかし、難しそうなのでまずはストロークから習得するというアコースティックギターの基本からスタートしました。
しかしながら、外で練習する分にはさほど気にしなかったのですが、雨などで僕が住むシェアハウスで練習する際にストロークはかなりうるさいだろうなぁと思うことがありました。
そこで、弾いてみたいのはアルペジオだし、ストロークよりも静かなアルペジオの練習のほうが屋内ではよいだろうと思い、アルペジオに力を入れることにしました。
最初は途方にくれました。というのも、右手の指で弾くべき弦をうまく弾けなかったからです。
右手をみないと別の弦を弾きがちなのです。
しかし、粘り強く練習を続けました。日々の反復練習の中で少なくとも対応する弦については、的確に弾けるようになってきました。また、朝と夜の練習では強弱をつけて弾きましたので、音の強弱についても意識できるようになりました。
アルペジオでもやはりうるさかったと思うし、気にしていないよと言ってくれたシェアハウスの人たちの寛容に感謝しています。
そして、ストローク練習がしづらい環境ゆえにアルペジオの奏法が磨かれました。
ライブでもアルペジオを活かした組み立てをしています。
話は長くなりましたが、制約がときに独自性や強さを生み出すことがあるのだとアルペジオの習得の時に思いました。ストローク練習を制限せざるを得ない環境だったからこそ、アルペジオを比較的早く習得できるようになったのです。
なんでも自由な状況は現実世界にはありません。
制約の中で今咲く気持ちも大切だということをギターが教えてくれました。
僕もギター演奏では未熟な点が多いですので(特にストローク奏法)、自分らしさを生かしながらいっそういいパフォーマンスができるように心したいと思います^_^
ちょっと今回は真面目な話題でした。