摘便 | 91歳認知症母の介護日記

91歳認知症母の介護日記

91歳の認知症の母と2016年8月より同居しております。年々できることが少なくなり、話が通じなくなり、毎日イライラしたり怒ったり。介護のストレスや悩みを吐き出します。

閲覧注意!苦手な人は見ないで下さい!


 先日、19時頃、母が、トイレで便が出なくて苦しんでいた。"うんうん"いきんでいるのだが何も出ない。見たら、肛門に少しうん様が出かかっているのだが、そこで止まったまま動かない。お腹を触るとカッチカチだ。のの字にマッサージするが、母に「やめろ〜!」と怒られる。

 母は、いつもは、2日に1度はうん様が出ていたのだが、今回は4日も出ていない。 

大きな硬いうん様が、栓のように出口を塞いでいる模様だ。母は、いつも水様便もしくは、泥状の便で、バナナは月に1度くらいしか、お目にかかれない。エンシュアを飲むようになってから、ますますその傾向は強くなったが、便秘よりも柔らかい方がいいと看護師さんもお医者さんもおっしゃるし、下剤を飲ませて無理矢理出すよりはいいと思っていた。ところが最近は、寒いのもあり、あまり水分を取らなくなった。運動量も少なく寝てばかりなので、腸の動きも良くない。痩せて腹筋もなくなり、いきんでもうん様を押し出す力が足りない。


 トイレで10分位きばっていた母だが、あんまりきばると痔になると思い、食卓に連れてきて座らせたが、気持ち悪いのか、またすぐトイレへ。やっぱり出ない。トイレと食卓を行ったり来たり。私は訪看さんに、電話して、

「母が、便が出なくて苦しがってるのですが、どうしたらいいですか?」と聞くと、

「今から行くので、待ってて下さい。」

と、おっしゃった。母をお布団に寝かせて看護師さんを待つ。


 20時前に訪看さんが来られて、蒸しタオルを2枚作って下さいとおっしゃった。 

ビニール袋に濡らしたタオルを入れて電子レンジで1枚あたり50秒チンする。

訪看さんは、あったかい蒸しタオルで、母のお腹をマッサージされる。

母は、「痛〜〜〜い!」と叫んでる。

そんなに痛いはずないのに大袈裟だ。

看護師さんは、お構いなしにマッサージを続けられる。

さぁ、いよいよ摘便。

母を横向きに寝かせて、新聞紙とオムツをお尻の下に敷いて、手袋を2重にして、ベビーオイルを付けて、指でうん様を掻き出す。

スゴイ!粘土の様なうん様が、面白いように出てくる。

母は、「助けて〜!殺される〜!」

と、叫んで暴れるので、私は手と足を押さえる係だ。

ある程度出たら、お尻を洗ってプロペトをお尻に塗っておしまい。

母は、スッキリしたのか、叫び疲れたのか、もう寝ている。お腹を触ると柔らかくなっていた。

これで落ち着いて寝られるね。


 「ありがとうございました。助かりました。」

と、訪看さんにお礼を言うと、

「夜だとか、休みだとか、正月だとか、何も関係ないから、何か困ったことがあったら、いつでも電話してね。」

と、おっしゃって30分位で帰られた。

月光仮面の様に、はやてのように現れて、はやてのように去って行った。

訪看さんは、神だ!


 21時に、母が起きたので、トイレに連れて行くと、立派なバナナが2本スルッと出た。

母は言った。「あ〜、気持ち良かった〜!」

スッキリして良かったね〜!