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上記URLより、加工あり。

 

資料:これが『統一教会』の秘部だ(下)

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脱税の手ロ

ここで明らかにしたいのは、販売活動における脱税の手口である。そのやり方を下部セ一ルスマン、統一教会員に指導する、驚くべき資料もある。その一つは、ハッピ一ワ一ルド本社経理担当の溝口志津氏が、五十五年十月、会計会議で行った発言資料である。

「ハッピ一ワ一ルドの取扱商品は各々三~四つの卸売段階を経て販売されていますが、経理はこれらの卸売会社を別々に考えるのではなく、経理上完全に一つの組織であると考えて下さい。この会計処理のシステムは、いかに万物をこの世(税務署)に渡さず、天の側(ハッピ一ワ一ルド)に復帰するかということに基づいています。卸売会社を数段階に分けたのは、そもそも利益分散すなわち税務対策のため考えられました……登記等による表面に出ている販社(販売会社のこと)代理店に利益を出さず(税務対策)、個人である委託セ一ルスマン(統一教会員)に最終小売値の七〇%を利益として落します。この方法では、個人の所得税問題が発生しますから、高額所得者となっている委託セ一ルスマン(会員)をピックアップしておき、ハッピ一本社の定期的な人事異動の時に優先するなり、住民票を地方に散らす等の指示に従って下さい。私達は天の知恵で税務署の目を逃れなくてはなりません。さらに委託セ一ルスマン(会員)に落した七〇%の利益はハッピ一本社に個人の必要生活費を除いて、全額返金するシステムです。各店舗は一体ですから、これは帳簿上の動きだけであって店舗間では実際の現金は動きません……もちろんセ一ルスマン以外の従業員(会員)についても、給料は実際支給する給料の三倍~五倍を計上して、差額を天への献金(裏金)とします。この裏金の運用方法の一例として、本社では兄弟達(会員)の名義でマル優の定期預金に積んでいます。なお本人には一切知らせる必要はありません」

要は「天」への裏金づくりの脱税工作のため、卸売会社を数段階に分け、個人扱いのセ一ルスマン(教会員)の所得として利益の七〇%を落して販社、代理店に税金がかからないようにし、しかもそのセ一ルスマンも税金逃れのため定期的に住所を移し、渡した七〇%の所得も最低生活費を除いて本社に返金させる、実に巧みな手口である。

東京の新宿二丁目に「ワコム」という株式会社がある。五十六年十一月、統一教会の資金で設立したコンピュ一タ一会社だが、ここのコンピュ一タ一に全国の三千人以上のセ一ルスマンがすべてインプットされており、一人一人の売上金、売掛金がすべて記録されており、その業績をにらんで、三カ月から半年ぐらいで所得税逃れの異動操作を行う。脱税工作のための人事管理のコンピュ一タ一利用である。

先にあげた脱税の手口を説明した資料には、次頁にあるような販売物品の原価率や小売倍率、各卸売段階での卸値と利益の一覧表がつけてある。

これをみて明らかなように原価一万一千三百円の印鑑が数十倍の百二十万円、一万円の人蔘エキスが八倍の八万円、ツボに至っては五千円のものが実に四百倍の二百万円、十万円の多宝塔が五百倍の五十万円で売られているということになる。


▲ 多宝塔

何という暴利だろう。国民生活センタ一の調査結果でも、印鑑が最高百六十万円、ツボが八百五十万円、多宝塔二十三百万円で売られたとされている。


▲ 韓国・仏国寺の多宝塔

セ一ルスマン用の手引書

これだけの暴利販売をやるには、尋常の手段では到底駄目のはずである。そこで、活用されるのが、世間で「霊感商法」といっている「霊能者」や「先生役」をつかっての、相手を巧みにさそいこむ知能的やり方である。先に挙げた刑事事件になったケ一スもすべてそうだが、霊能者、先生役を演ずるものをセ一ルスマンが連れて行き、相手の弱み、心の痛みにつけこんで、品物の霊験を信じこませ、買うように仕向ける商法である。そのための「ヨハネト一ク」と名づけたセ一ルスマン用の手引書などが用意されている。


▲ 印鑑

「先生は非常に霊感のある方なんです。見えない世界のことも、よくわかる先生なのです……先生の御指導を受けて、その通りになさって導かれ、幸福になられた方が沢山いるんですよ」と「先生」役を迎えに行くまでにまず吹き込み、先生が入って来たら「あっ、先生が来られましたと手で示してあげ、座ぶとんをおりて仰ぎ見るようにしてから、深々とお辞儀をする」そして、先生ト一クの内容によって「うなずく!『そうですね。なるほど』感動する!『ほんとうですか!恐しいですね』」。先生が座を外したとき「先生はほんとうにお客様のことを思っているんですね」といい、先生が祈禱のため抜けたとき「このツボを通じて、ご先祖、ご子孫が報われていくんですから、苦労のしがいがありますね。金銭面においてもいろいろな事情があるかも知れませんが、ご先祖様の冥福とご子孫の繁栄を祈りつつ決意されたらいいですね。案外この日の為に準備されてあったんじゃないですか。たとえば定期預金とか、保険とか、株がうまく当ったとか」

外部  |  販社   |  代理店   |  統一教会員 委託セ一ルスマン  |  顧客
.       ※ 小売価格一〇〇、〇〇〇円の印鑑の各段階卸値

多宝塔  |  壺  |  人蔘  |  印鑑  |  品種
原価率  |  小売倍率  |  販売事例


そして、この「ヨハネト一ク」には、「お客様のウイ一ク・ポイントをつかむために」として「①自殺者はいないか②精神病者はいないか……⑫短命の家糸ではないか……㉒高齢独身者はいないか」など、客選びの二十二の基準が書いてある。


▲ 人蔘

統一教会は、とくに五十二年ごろから資金集めにやっきとなったが、五十二年から五十四年にかけ、二十一日、百二十日、五十日、八十日という「経済路程」を、下部教会員に指示していた。この間の目標額は一人一日一万円、一年間に二百七十万円の献金であった。その後、このノルマは上がる一方で、末端の信者までに月々百万円もの献金を求めるようになった。

普通の方法で、一般教会員がこれだけの金を集めるのは困難である。それを達成するには、手段を選ばず、強引なセ一ルスに狂奔するよりない。販売のやり方がより過激に、詐欺的に、取り扱い商品がより高額なものへとエスカレ一トしたのは当然だったろう。


▲ 壺

ここまで書くということは、私たちの青春を全否定する決断と身の危険を覚悟した上でのことである。信じ難いことであるが、これまで宗教法人、統一教会の地方組織だった各教会は、今ではほとんどセ一ルスの支店に変ってしまっている。宗教法人、世界基督教統一神霊協会の看板が掛かっているのは、東京渋谷区松濤町にある本部教会ただ一カ所になってしまったという。

このような点を衝かれると、統一教会側も事業本部のハッピ一ワ一ルド側も、両者は全く関係のない別組織であると抗議する。たしかに、法人登記上の役員など、同一人物が両者にまたがって名前を出していることはない。しかし、税務対策に登記役員の名を重複しないようにするのは、統一教会、ハッピ一ワ一ルドでなくとも、世間の法人組織でよくなされることである。

が、統一教会とハッピ一ワ一ルドが、統一教会の資金づくりのための一体組織であることは、ハッピ一ワ一ルドの古田元男社長が統一教会の経済担当副会長であることにまず明らかである。また、統一教会本部局長会議で、分担金の割りあてや、収益の報告がなされていた。さらに、教会のマル秘資料などに、販売会社と統一教会の確認事項といった形で、次のようにはっきりと書かれている。

「各教会は事業部との交渉窓口となる責任者を決め、その人が一切の処置にあたって下さい」

「教会独自で壺展を開く場合は前もって計画を美工部長(ハッピ一ワ一ルド傘下の世界のしあわせ社)に知らせて下さい」

「クレ一ムがあった場合、必ず販社の専務ヘ報告し、指示を受けて、処理して下さい」「これからの日本の経済路程は、久保木会長を中心とし、日本食口一丸となって、全体勝利がエバ国の実績となる」

「経済の集金された分は、会長、古田局長(古田ハッピ一ワ一ルド社長・現経済担当副会長)でもって処分、他は一切関知しない」「経済組織になった天のはからい(「文鮮明氏」の指示をさす)は、日本が世界経済基盤という外的経済心情基準をつくって、世界に国家一丸となって外的経済基盤をつくったという実績を示す為であり、また、久保木会長をハッピ一ワ一ルドの会長としながら、全食ロが社員となり、自社製品販売が大前提であります。これが世界のハッピ一ワ一ルドとして、世界と経済基盤をつくることとなり、また、国内においては、今後のホ一ムチャ一チと経済との一体化への天のはからいを実現させる基盤となると思います」「(文鮮明氏」からの局長会議への指示事項)

ここで重要なことは、この経済第一主義へと日本教会が変質せざるを得なかったのは、それがすべて「文氏」の命令、圧力によるものであったということである。

昭和四十七年、「文鮮明氏」は、もともと日本統一教会の事業部門であるハッピ一ワ一ルドを、日本教会から分離させた。ハッピ一ワ一ルドは、日本のためでなく、世界のために働かなければならないというのが、その名目であった。それ以後、事業部門による日本統一教会への献金は停止し、収益はすべて「文氏」へ直接納金されることになった。この結果、日本教会は全経費を地方組織から徴収しなければならなくなり、各地方教会へ人蔘茶販売とカンパ活動を奨励し、新たに事業部門を設けるように指導した。

五十年、経済一本化という方針が出された。地方教会に所属する経済活動従事者は、全員ハッピ一ワ一ルドに吸収されるというものだった。教会事業部門よりも、ハッピ一ワ一ルドの方が、収益率が高いという理由だった。

五十三年から五十四年にかけ、統一教会関連の全組織が集金活動に専念する期間一一経済路程が設定されたことはすでに書いたが、翌五十五年、統一教会の構造を完全に変質させる、「文氏」からの命令が出た。それは、経済局の設置と、古田元男ハッピ一ワ一ルド社長の経済局長就任である。その際の内容の一部が、先に紹介した局長会議に提出された指示事項である。

この指示事項の中で重要な点は、統一教会の地方組織を統括する桜井設雄伝道局長がハッピ一ワ一ルドの古田社長の部下になったことである。この時の「文氏」の命令で、統一教会とハッピ一ワ一ルドの上下関係は逆転した。その結果、統一教会の久保木会長は完全にタナ上げされて、組織運営の実権を失い、統一教会および関連の諸団体が、ことごとくハッピ一ワ一ルドの実質的な子会社となり、経済集金活動に狂奔するという、今日の状態が生れたのである。

私は、この統一教会の経済第一主義への変質を危険だと感じ、局長会議の席で何度も修正の発言をした。そして先に書いた指示事項が出された時は、たまりかねて「経済体制に提案」という文書を本部に提出した。その中で私は「経済チェッタによる、全組織の心霊、生活の支配も意図されている」「ハッピ一ワ一ルドは日本統一教会運動の経済という一門の担当である。……経済路程期間であるから、あるいは経済優先だからという魔術によって、(伝道、勝共、渉外など他の部門の)それぞれの個性的運動が破壊されている。これでは、日本統一教会の全組織は、金を集めるためだけの存在となり、やがて社会から孤立してゆく」と書いた。

五十八年五月、済州島グランドホテルで行われた幹部会議で、「文鮮明氏」は、四年間かかって、教会とハッピ一ワ一ルドの一本化がやっと終了したといった。そこには、自分の思い通りにやり遂げることができたという、満足感が現れていた。

米国における脱税裁判

世界日報事件から約八カ月間、「文鮮明氏」、そしてそれに盲従する統一教会幹部が、成功させようと懸命に祈り、その実現のために暗躍してきたことが、二つあった。一つは、アメリカで脱税の罪に問われ一審、二審で有罪とされている「文鮮明氏」の上告審での無罪獲得であり、他の一つは、十一月に東京で開催を予定している「世界メディア会議」に参加するための「文鮮明氏」の日本入国ビザの取得である。

金集めの百二十日路程の勝利をかかげた「子女の日」の指示の中で、先に書いた「大石様とエバ国家が心情一体となりますように」ということとともに、「裁判の勝利をさすように」と責任者に特別祈薦を命じてきた。しかしこの「文氏」と統一教会幹部の祈りは、無慚にも裏切られた。五月十四日、米連邦最高裁は、米司法省の上告棄却要求を受けいれ、「文鮮明氏」の上告を却下した。これにより「文氏」は下級審の判決どおり、一年六カ月の懲役刑に服さなければならなくなった。

「文氏」は、一九七三年から七五年にかけて、個人名義の銀行預金の利子約十一万二千ドルの脱税をはかり、また五万ドル相当の株の譲渡を受けたことを申告せず、虚偽の所得申告をしたとの理由で起訴され、米連邦ニョ一ヨ一ク地裁で五十七年七月十六日、懲役十八カ月、罰金二万五千ドルの判決をいい渡されていた。「文鮮明氏」側弁護士がただちに控訴の手続きをとり、保釈金二十五万ドルで収監を免れたが、控訴をうけたニュ一ヨ一ク高裁は五十八年九月十三日、第一審支持の有罪判決出した。これに対して弁護側は、控訴審判決が二対一の分立議定になっていること、少数意見が同裁判の「宗教弾圧」性を明らかに主張しているなどを理由に、この一月ニ十六日、米連邦最高裁に上告手続きをとっていた。米連邦最高裁は、書類審査を行って上告を許可するかどうかの判断を下すということで、その結論は裁判日程発表の六月ごろとされていた。しかし米連邦最高裁は予定よりも一カ月早く、「文氏」側には厳しい結論を下したものである。これをうけて米司法省スポ一クスマンは「六月十八日から刑に服するように文被告側に通告した」(朝日新聞五月十五日付)と述べていることから、「文氏」の収監は避けられないものとなった。但し、刑執行までの猶予期間に国外退去すれば、収監を免れることもできるため、「文氏」が服役と国外逃亡のどちらを選択するか注目されるところである。いずれにしても、これまで十年間本拠としてきたアメリカから去らねばならなくなるということは「文氏」と統一教会にとって、たいへんな痛手であることはまちがいない。

昨年十一月以来「文鮮明氏」は保釈金を積んで韓国に帰り、勝共後援会の名目で地方回りをしていると伝えられるが、今年の年頭標語の「祖国創建」も、アメリカを去らねばならぬ場合を予期しての、韓国での受け皿づくりであったと解釈することができる。また、ウルグアイでの大がかりな拠点づくりも、韓国に次ぐ拠点づくり、あるいはアメリカ、日本部隊の新しい活動の場として、南米に目をつけての動きとみることができよう。

この「文氏」の脱税裁判と関連して、日本の統一教会が昨年来千ないし二千人の青年男女信者の渡米計画を進めている事実も見逃せない。事実、この三月四日、東京三鷹市の三鷹市公会堂ホ一ルで開かれた、国際勝共連合三鷹支部主催の「日本の平和と安全を守る大会」で、河西徹夫勝共連合事務総長が「民主党候補が当選すれば、日米関係は危険になる。ぜひレ一ガン大統領を再選させなければならない」と強調しレ一ガン再選をかけて青年活動家千五百人をアメリカヘ派遣中だ」と演説した。四年前のアメリカ大統領選挙の際も、レ一ガン大統領応援に勝共連合の活動家が渡米しているが、今回の大量のメンバ一の派遣は、明らかにレ一ガン大統領に取り入ることによって、「文氏」裁判を有利にもちこもうとするねらいがあったことは間違いない。

つけ加えれば、この信者青年男女の大量のアメリカ派遣は、アメリカでの信者、とくに若い信者の減少によるバラや絵売りなどの経済活動の低下を、よく働く日本の青年男女信者で埋め合せようとするねらいもあり、パスポ一トやビザを取得しようとする子供の動きに驚いた親たち約八十人が、一月三十一日在日アメリカ大使館へ行き、「入国査証発給差し止めに関するお願い」の陳情書を渡すという事態も起っている。

世界メディア会議は、「文鮮明氏」の指示で、去る五十二年以来、毎年開かれている。今年第七回会議を東京で開くことに決定したのは、世界日報事件で統一教会の社会的評価が失墜し、それまで協力的だった学者、文化人、ジャ一ナリストが離れていったことを、何とか回復しようというのが、最大の理由のようだ。

もう一つは、これまで入国ビザの出たことのない「文鮮明氏」へのビザをこの会議に向けて日本政府に発給させ、日本政府に統一教会と「文鮮明氏」を公に、正式に、「認知」させようということだ。

「文鮮明氏」については、これまで五十四年以来三度統一教会から日本政府に対し入国ビザの発給申請を行ったが、日本政府は発給していない。それは「文氏」が五十年二月に入国した際、通過ビザであったにかかわらず武道館で布教講演を行ったこと、また五十二年九月日本に通過ビザで入国した際も、埼玉県神川村で千六百十組の合同婚約式を行ったことが、日本国内では宗教活動、政治活動を行ってはならないとする入国管理法に抵触したとして、それ以後の発給拒否の理由となっているようだ。

第一回目は、五十四年六月、「文氏」の韓国帰途中十日間の通過ビザを出してほしいと申請した際、法務省側が発給をしぶった。その七月、衆院法務委員会で横山利秋社会党議員の質問に対し、法務省入管局長は「単純な通過目的ならば入国を認める」「ただし、過去いろいろな問題があったから、統一教会、原理運動、勝共連合のいかなる集会、会合にも出席しない旨の誓約書を提出することを条件としている」と答弁した。このような法務省の強い姿勢から、自民党の山崎武二郎氏らに依頼した発給交渉も功を奏さず、「文氏」は入国を断念した。

第二回目は五十六年、「文氏」は合同結婚式を日本で行おうとビザの発給交渉を統一教会に指示、教会側は教会とハッピ一ワ一ルド顧間弁護士で、教会、勝共、ハッピ一ワ一ルドの組織をあげて選挙応援をした自民党の高村正彦代議士と、山崎武三郎代議士に裏交渉を依頼し、法務省側は、東海大学大学院に留学中の前妻の長男文聖進氏に面会するという名目で、通過ビザを発給しようとした。しかしこんどは「文氏」の方が、合同結婚式を実行することを法務省に承認させ、宗教活動を目的とするビザをとれといってきたため、これもご破算となった。

第三回目は、五十七年十月十四日、韓国ソウルで行われた五千八百三十七組の史上最高の大合同結婚式とからんでいる。その三カ月前の七月、ニュ一ョ一クで二千七十五組の合同結婚式が行われ、「文鮮明氏」はつづいて十月に日本で合同結婚式を行うことを表明、その準備を指示していた。このため日本統一教会側は、再び自民党、さらに民社党代議士などを動かして、当時の坂田法務大臣にビザ発給の働きかけを行う一方、名古屋市体育館を信者大会名目で借り受けていた。しかし、坂田法相、法務省側はこんどもビザ発給に首をたてにふらなかった。

今年十一月の「世界メディア会議」への「文氏」の入国については、日本統一教会は先の二回目のときと同様、滞日中の長男文聖進氏に面会するという名目を用いて、法務省とビザ発給の交渉を行ってきたが、これも今回の米連邦最高裁の上告葉却決定によって、全て水泡に帰した。この四月十一日の衆院法務委員会で、法務省入管局長は入管法第五条を引用して「日本国又は日本国以外の国の法令に違反して、一年以上の懲役若くは禁鋼」「に処せられたことのある者。これは上陸を拒否する」と明言している。これにより「文鮮明氏」の日本入国ほぼ永久に不可能になったといえよう。

「文鮮明氏」の最終目的は何かというと一国の「王」である。かねがね「文鮮明氏」は、北朝鮮の金日成をサタン側のアダム(再臨主)と呼び、自分を神側のアダム(再臨主)と自称してきた。そして最終的には神側、サタン側の双方のアダムが戦い、金日成を打ち破らなければならないと表現してきた。そのためにはまず、「文鮮明氏」が韓国の金日成になるということであり、韓国に文王朝を建てたいと願っていることになる。これは十数年前までは、単なる宗教家の空想でありスロ一ガンに過ぎなかった。しかし、それは現在「文氏」の中で具体的野望となりつつある。そこまで「文氏」を舞い上がらせたのが、日本人会員による二千億円以上の納金であった。またそれによって買われた、学者、文化人、ジャ一ナリスト、政治家その他の人々の組織であり信用であった。

良識あるリベラリスト、愛国者は、この実体をはっきり知って、統一教会、勝共連合を腹中の毒として排泄するべきである。彼らは平和教授アカデミ一、学際会議、科学の統一に関する国際会議、世界メディア会議、知識、世界日報など、様々な顔をもって接近してくる。この統一教会、勝共連合から、日本の良識と伝統精神、そして多くの青年男女を守りたいというのが、私たちの現在の心境である。


つづく