昨日、2023年度春季大会5回戦が行われた。対戦相手は県内屈指の強豪、アーク学院さん。今大会のシード順は3番目である。14番目の当校にとっては初の自分より上位シードとなっている高校との対戦になった。アーク学院さんの打線は滋賀県内ではトップではないかと考えている。

試合前、監督は選手に対して、前々キャプテンであった大西の座右の銘「チームの勝利より己の活躍」を伝授した。「明らかに戦力差があるような相手との戦いのときは敢えて開き直って、自分が活躍することだけを考えてプレーしたほうが結果は残しやすい!」という前々キャプテンによる、いまいち説得力にかける格言である。ただ、これくらいの気持ちでプレーした方が肩の荷が下り結果は残しやすそう、そして個人の活躍がチームの活躍にも繋がりそうというのは何となく分からなくもない。

そして監督はこう続けた。
「今日、1番活躍した者には雄琴に連れていってやる!」この言葉に部員は目を輝かせはじめ、皆が思い思いの行動を取り始めた。


※雄琴は雄琴温泉として有名であるが、温泉と同じくらい、いやそれ以上に有名なのが雄琴ソープ街である。高校生はソープにはいけないなどという野暮なことは気にしない気にしない。

普段通りに試合前のルーティンをこなす者
我先にとバットを手に取り素振りを始める者①
我先にとバットを手に取り素振りを始める者②

何故か投手の中にも素振りをしている者がいたようだが…これは我先に〜②に含まれる。

だが、1番多かったのは目をランランとさせながらシティヘブンネットで泡姫の出勤情報を確認する者であった。

こうして一悶着あったが、何がともあれ試合の時間となった。
ジャンケンでは勝利することができた。今大会のキャプテン北川のジャンケン成績は3勝1敗と素晴らしい成績を残している。

さすが県内一の打線、LR野手2人を筆頭に強力な打者が並んでいる。先発投手は背番号1の宇野くん、当校に対してエースをぶつけてきたようだ。
対する当校はいつも通りのスタメン
先発投手は背番号1の谷口に任せた。

谷口は1回.2回と超強力打線を0に抑えていく。これぞまさしく徳明館のエースである。

そして2回裏、当校は昨日から絶好調、3回戦の最終打席から5打数連続ヒットを放っていた中村がホームランを放ち1点を先制する!

超強豪校相手に先制点を取ったのは当校であった。

しかし3回表、アーク学院さんはヒットにディレードスチールを絡めて3点を挙げる。1-3となり貰ったリードを谷口がすぐに吐き出してしまった。

その後、当校は1発を放った中村の内野安打はあったものの、それ以外の走者を出すことができず…だが谷口も4回以降は立ち直り、5回まで当校谷口、アーク学院宇野くんの両先発が踏ん張り1-3のまま6回表に突入する。

6回表、当校は超強力打線相手に5回3失点と粘投していた谷口に代わり、今大会初登板となる三本柱の一角、背番号10大平が登板する。試合が膠着してきたのでここを抑え続けて打線の反撃を呼び込みたいところである。

大平は落ち着いた投球で2つのアウトを取るも、ここから相手打線の9.1.2番に3者連続ホームランを浴びてしまい1-6と逆に差を広げられてしまった。

反撃したい当校は大平は7回表、4番から始まる攻撃を3人で片付けると、その裏、4番中村の3本目のヒットで先頭打者が出塁、中村は実に8打数連続のヒットとなり、逆公式戦男の名を完全に払拭した。ここまで中村以外の打者からはヒットが生まれていなかったが、次打者森部にタイムリー2ベースが飛び出し1点を返す。2-6とし、追い上げムードが出てくる。なおも無死二塁、7回の応援歌スンジョン、追い上げムードと反撃の舞台は整った。ここから追いすがっていきたいところである

が、その後の3人が倒れ結局この回は無得点に終わってしまう。これで流れを完全に手放してしまったか、続く8回表、大平は2本のツーベースで1点を失い2-7とされてしまう。ここで実質エース背番号11の岸野にスイッチ。しかし岸野でも1度火が点いた相手打線の勢いを食い止められないのか、長短打に失策が絡みそのまま6失点を喫してしまった。これで2-13、その裏の攻撃で5点以上取らなければコールド負けを喫してしまう。

しかし当校に反撃する力はもはや残っておらず、敢え無く三者凡退でゲームセットとなってしまった。

スコアボードは上の通り


打者成績は以上の通り
中村の孤軍奮闘が目立つ。今日のMVPは間違いなく中村であろう。

投手成績である。
谷口の力投がよく目立つ、序盤は接戦となったのは間違いなく彼の功績であろう。リリーフ陣の先輩たちは強力打線に屈してしまったようである…こればっかりはまぁ仕方がない。

ちなみに「1番活躍した者を雄琴に連れて行く」という監督の約束であるが結果的には果たされることはなかった。今日のMVP中村に断られてしまったのが原因である。雄琴が気に入らなければ飛田でも良いなどとは伝えたが、そういう問題では無いらしい。何でも「俺には大切な彼女がいるから、そんな彼女を悲しませるわけにはいかない」とのことだそうだ。純愛って良いですね~👍

ちなみに中村は彼女がいるので、監督の下らない提案にも気持ちが揺らぐことなく、試合前は黙々とアップに励んだようである。シティヘブンを見てた者は漏れなくノーヒットだったようだ。この辺りも敗因の1つになっているのだろう笑

まとめると…

結果としては8回コールドでの2-13での大敗となってしまった。しかし序盤は先制点を奪うなど比較的よく戦えていた。5点差とされた7回裏も1点を挙げて食らいつくなどシード校の意地を見せたように感じる。しかしその後のチャンスで得点を奪えなかったことが8回の大量失点に繋がったのではないかと考えている。

今大会は当校としては初めてのベスト16を達成することができた。夏に向けて選手を更に鍛え上げ、夏大会ではベスト8以上に入れるように頑張っていきたい。