今日は、前回の続きで「陥没乳頭の矯正器具」のお話です。
（あくまで私の知る範囲での話で恐縮ですが、、、）
陥没乳頭の矯正器具は、大きく分けると３つのタイプに分けられると思います。
（この分類も私の勝手なネーミングですのでヨソでは通じません。あしからず。）
【タイプ１ おわん型】
ちょうど蓋のついたお椀のような形状をした器具です。
その蓋の真ん中の部分に乳首を挿入する穴があいています。
その穴に乳首を挿入した状態で下着で固定すると、
下着で押されて乳首が穴から押し出される仕組みになっています。
「おわん型」は、器具のボリュームがある為、シルエットに響くのが欠点です。
商品としては、カネソンブレストパット、ピジョンブレストシールド等があります。
（なお、後者については、現在ホームページにこの商品は見当たりませんでした。）
これらは、授乳準備の為の商品として売られていますが、
メーカーの注意書きには、「妊娠５か月以前には使用しないように」と書いてありました。
【タイプ２ スポイト型】
蛇腹を乳首に押しつけて内部を陰圧にし、吸引するタイプの器具です。
ダイソーなどで売られているスポイトの先を切っても代用できますが、固定力・吸引力はやや劣る印象です。
そのため、上からテープ固定して補強するというのも手です。
下着の中に問題なく収まる点は長所です。
商品としては、ビュティトップというものがありました。
（この商品は、私自身は手に取ったことはありません。）
【タイプ３ 吸引つき指サック型】
プラスチックやシリコン製のもので、手の親指にはめる指サックのような形状の器具です。
乳首にかぶせて横に開いた穴から注射器で空気を抜き、内部を陰圧にするタイプのものです。
商品としてはグッドニップル、ニップアップ、ニップレット等の商品があります。
前者の２つは韓国製（全く同じ商品に見えるのですけど、、）でして、
以前、取り寄せたことがあるのですが、説明書が読めませんでした。
でも、注射器で吸い出すことには違いはありません。
取扱い上の注意点は、注射器を強く押しこみすぎると、プラスチックが割れて壊れてしまうことです。
しかし、下着の中に問題なく収まり、吸引の圧も調節しやすいので、商品としては優れていると思います。
ただ、価格が少し高いのが難点です。
実際に、患者さんからご相談を受けた場合には、
それぞれの器具の特徴や価格などを総合的に検討して購入して頂いています。