シニさんの抗がん剤治療が始まる前に、2人で不妊治療を受けるクリニックに説明を受けにいきました。
説明を受けて一番印象的だったのは、採卵についてでした。
痛みの少ない方法で採卵しますとは言われたのですが、針を卵胞に刺して卵子を回収するという文章とイラストに恐ろしさを感じました。
もらったテキストを読んでは憂鬱な気持ちになりました。
この時は、子どもを持ちたいという気持ちより、治療が怖いという気持ちが大きかったように思います。
そして、シニさんの抗がん剤治療が始まり、2人の生活は変わっていきました。
抗がん剤治療によってしんどそうなシニさんを見る度に辛く、自分にできることのなさを痛感しました。
腫瘍マーカーの数値など、検査結果に気持ちは左右され、出口の見えない不安な日々でした。
シニさんが「死ぬこと」について話す度、ものすごい寂しさに襲われ、「死ぬことは怖くない」と言われる度に、胸が痛みました。
そんな中で、「もし子どもを持つことができたら、シニさんにとっても私にとっても、生きる希望になるのではないか」と考えるようになりました。
今日は、シニさんの大切なお友達であり、私の大好きな方が神戸から遊びに来てくださりました。
たくさんお話ができて嬉しかったです。
動物園に一緒に行って頂いて、陽向も大喜びでした。